11/6//2005 吉備雑感日記  記事
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「和へのいざない修復のあれこれ」

今日は、岡山県立美術館で開かれた「和へのいざない修復のあれこれ」講座に出かけてきました。数日前の新聞紙面、この講座開催を紹介する記事が目にとまったのです。何かピンとくるものがあり、講師の[墨申堂]山内啓左さんについて情報収集。知り合いから<表具の腕のよい方であることはもちろんであり、ハッキリとモノをしゃべる方、国宝修理装こう(漢字は、さんずいに草冠のある黄と書きます)師連盟の方・・・・裂も作られる・他いろいろ>の情報をもらって、<ハッキリとモノをしゃべられる方>あたりに興味津々?。早速、申し込み(要申し込みの講座)をして、講座当日を待ったのでした。
県立美術館で開かれている「岡山美術百科」はすでに一度見ていましたが、その中でも名品と呼ばれる作品の表具が山内さんの手によると聞き「表具」そのものもあらためて注目して見たいと思い、出かけました。
 

「岡山美術百科」展の案内パンフレット
■ 「岡山美術百科」展の案内パンフレット
 ■ まずは?現在行われている展覧会の感想から。「美術館の展示もかわったなー」ということをまず感じました。なんといっても昔に比べ、企画展示、観客に興味を持ってもらう、見てもらう工夫、見せる工夫がたくさん行われるようになっているのです。

百科事典の索引のごとく「あ・か・さ・た・な・は・ま・や・ら・わ・ん」でコーナーわけされたテーマ展示。絵の来歴なんてのもあり、いつもと違った興味がわいてきます。もちろん名品!もたくさん出ています。会期は13日の日曜日までです。


さて、本題の今日の講座について。大変興味深くおもしろい講座であったことはもちろんですが、

「もっと、もっと、いろんなお話がきっといろんな場面であるんだろうな〜」という?のが全体を通しての感想です。

和紙のサンプルや、「表装の栞」、表装の美学(概論)、お持ちくださった資料、修復の現場での話。美術館で実際の展示物を前にしてのお話。

もちろん実際の作業をされている方のお話であり、それぞれの作業、またその結果が一つ一つ具体的な作品に結びついた話ですから、リアリティーが違います。素材、材料、作業、言葉の来歴、価値観の醸成など文化的な側面まで話が及びます。「和へのいざない」日本的な美意識への触れ方、学び方の一つを教えてくださったように思いました。とにかく一つ一つのことにいくらでも?引き出しのあるお話ですから時間がもっとあればというところでしょうか・・・。

そうそう、最後に行われた美術館の実際の展示物を前にしての解説では関東と関西の表具、好みの違いなんてのもあらためて感じました。ピンとくる言葉でいえば「あでやかさ」のあるなし、違いでしょうか・・・「趣味がよい」一口に言いますが地域による違いもやはりあるように思います。知るためにはやはり長い時間がどうしても必要な事があるようです。

モミジ
■ モミジ
 ■ 今日は終日雨模様、行き帰りとも霧、雨の中を走りました。グレー一面の世界に紅葉の進んだ木立、山。急速に秋が深まったようです。なかなか良い風景でした。

谷間から次々に霧がわき上がり山の稜線を強調します。時には山一つ霧に包み消してしまうことも。運転中、霧で視界がかすみ、道路が見えにくくなると少々怖いのですが、これも非日常のおもしろさ!。

画像は撮影出来ず、残念。

参考画像は数日前の道脇、モミジの様子です。


月
■ 月
 ■ 夜になり霧が一瞬はれ、夜7時過ぎ沈む直前の月を見ることが出来ました。こちらはかろうじて撮影。月齢4.5、西の空低く見た月です。

 


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