6/15//2007 展覧会案内・感想  
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「水の記憶」展

水の記憶シリーズを滋賀県大津のギャラリー「数寄和」で発表します。紙や絹といった基底材の違い、表具の作業による最終的な絵肌、仕上がりの違いなどをご覧いただけると思います。

加えて、縁あって徳島や大津に取材した古典的な表現の作品、「吉備悠久」で制作した岡山の風景なども数点展示予定です。これらは現在あまり使われなくなった薄い和紙に描かれています。紙素材の違いによる絵肌の違いなどにも興味を持っていただける出会いになったとしたら幸いです。

 

『水の記憶』
■ 『水の記憶』
 

■ 期間:平成19年6月23日(土)〜7月16日(月)
時間:午前10時〜午後6時 火曜休廊
会場:数寄和 大津
   〒520-2132 滋賀県大津市神領3-2-1
   tel 077-547-3209
   e-mail otsu@sukiwa.net
   web http://www.sukiwa.net

6月23日(土)・24日(日)は会場に出かける予定です。


縁あっていろいろと試している紙素材。
■ 縁あっていろいろと試している紙素材。
 

■ 左画像は、ドーサ引きの後、和紙を乾かせている様子です。制作を始める前、それぞれの和紙に適当と思われるにじみ止めの作業を行いました(現在のように梅雨に入ってしまうと湿気が多く、乾燥もままならないため、思ったような結果が出せないこともあります)。

軸装、巻物といった表現形式では、当然のことながら巻かれるため、それに応じた柔軟性や強さが紙素材に求められます。一方、加えて安定な絵の具の定着のためにはその紙素材に応じた適度なドーサも必要です。

表現においては、ドーサによるにじみのコントロールも大きな意味をもちます。一方、紙素材の選択において、楮に雁皮や三椏といった素材を加えたものや、時間をかけての乾燥、打ち絞めることなどによって、もともとドーサを引かなくてもよいようにするとか、積極的にそのにじみや肌合いを楽しむ表現を選ぶ場合もあります。

表具の方とお話する中でハッとする発見もあるのです。

 


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