9/4//2007 展覧会案内・感想  
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三都の女 笠岡市立竹喬美術館

岡山県笠岡市の笠岡市立竹喬美術館で「三都の女-東京・京都・大阪における近代女性表現の諸相-」という展覧会が開かれています。
 会期:9月1日(土)〜10月8日(月)・祝
 会期中展示替えあり、前期24日まで、後期26日〜 
 休館日 9/3.10.18.25、10/1

http://www.city.kasaoka.okayama.jp/0013/0001.html

もっとも今、女性表現が活発な場といえば、ネット上のデジタルな画像に動画となるのかもわかりません。いわゆるメディアの黎明期に多くの人々の関心を引く重要なテーマと言えば女性像。もちろん写真、ムービーでもそうでした。さかのぼって絵画・版画の時代でも。何時の時代、社会でも外れのない興味の対象、女性像。

社会の変化と絵画様式。西洋のルノアール、クリムト、ダビンチ、ボッティチェリなどのよく知られた女性像が頭に浮かびます。

個性が表現においてことさら重要視されるようになったこの国の明治時代末期から大正、昭和初期。題材に時代、それに「地域」という切り口を新たに加えることで浮かび上がってくる何かの存在。
  
 

展覧会チラシ 表
■ 展覧会チラシ 表
 

■ 第一室の京都、濃〜い女性像が並びます。もともと私がこの時代の京都画壇に興味を持っていたこともあって、すでに見知った作品が次々に目に飛び込んできました。

梶原緋佐子の「暮れゆく停留所」、岡本神草の「口紅」など、見知った絵のはずなのに、会場の明るさか、はたまた展示か、大変見やすい事もあって、他のところで見たときよりも細部がよく見えます。

次はちょっと描く対象としての女性に距離を置いたように感じる表現の東京画壇。たしかにおしゃれと言いますか、サラッとした表現が都会を感じさせる気がします。

描く着物の選び方、色合いなども好対照!。


ちらし裏。※クリックすると大きく表示できます。
■ ちらし裏。
※クリックすると大きく表示できます。
 

■ 大阪ってこれまで意識して見たことは無かったけれど、こうして並べられるとなんだか「大阪らしい・・・」と思わされる何かがあるようにも感じます。

もちろん、描かれた着物の色合いデザインにも顕著に出ているような・・・。



女性像がテーマの展覧会ではあるけれど、この国のある時代の絵画に対する考え方、性を越えての人間を絵に描くことなどを考えさせてくれるようです。

絵を描く人間にとっては、着物の描き方!髪の毛の表現、絵の具の使い方!このあたりだけ見ても興味深く勉強になりますぞ!。

前期、後期で150点の作品が女性像という切り口で見られる展覧会。『日本画』について考える意味でも興味深い展覧会です。お勧めです。

 


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