7/21//2008 展覧会案内・感想  
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岡山県立美術館 浮世絵の美展

岡山県立美術館で千葉市美術館所蔵「浮世絵の美展」が開かれています。
平成20年7月18日(金)〜8月24日(日)
休館日:7/22、7/28、8/4、8/18
開館時間 9:00〜17:00
金曜日は午後7時まで(入館は閉館30前まで)

浮世絵というと、つい木版画による作品を思いますが、肉筆画による作品も存在します。今回の展覧会会場でまず出迎えてくれたのは、素晴らしいこの肉筆浮世絵でした。
 

千葉市美術館所蔵 浮世絵の美展 ちらし
■ 千葉市美術館所蔵 浮世絵の美展 ちらし
 

■ 「浮き世を描く絵」という意味の「浮世絵」。人物、風俗、その時代から切り取った場面の数々。人物の髪の毛の表現、衣服の表現、とにかく細密に描かれています。また、色彩も鮮やかです。

かなりの数の作品を今回まとめて見ることが出来たのですが、今回一番感じたのは、人物の生き生きとした姿、描写の素晴らしさでした。

とにかく、動勢、動きの表現が見事なのです。

動き、命をもった人物表現を平面的なシルエットとして表しています。鮮やかな色彩。西洋の画家たちがこの浮世絵と出会った時を今更のように思います。この線、デッサンの世界です。

素晴らしい命の表現と、きっと思ったことでしょう。

日本画のある種のあり方、表現に触れられる肉筆浮世絵の世界。有名な、写楽による役者絵の世界、北斎の風景画の世界。

摺りの行程紹介などもあり、楽しめました。

人物をどのように描くか?デッサンの素晴らしさ、衣服の描写、塗り方、顔、髪の毛の表現など、古典的な描法の可能性を再び感じた展覧会でした。

 


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