CEC-CD3300
2007/01/20

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 オークションでCECのCD3300を落札しました。今は追番にRが付いてモデルチェンジしているようです。 旧モデルはトランスポート部とDAC部が分かれていましたが、現行モデルは1枚になっているようです。もちろんそのまま 使うつもりなど初めからなく手を入れるつもりでした。旧モデルはクロックの取替えなどの情報がWebで入手できますが 現行モデルの情報はまだ見当たりません。またオークションでは旧モデルの出品を時々見ますが、現行モデルの出品はまだ 見当たりません。上の画像はすでに改造済みのCD3300です。

デジタル回路基板周り
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 このCDプレーヤはCECでも一番安いものです。従ってオーディオ入門用の位置づけのようです。内部を見ても主要な基板は デジタル関係とDAC関係の2枚だけですし隙間も開いていて少々みすぼらしい感じもします。このくらいの価格帯だと こんなものかも知れません。CD単体で使うつもりはなくトランスポ−トにするつもりなので、デジタル出力周りの回路が気にな ります。幸い同軸・OP・バランスと出力端子が豊富なので目的にかなっています。
 なお、この価格帯では異例とも言えるアナログ出力にバランス出力が付いています。他のメーカーでは高級機種 にしか装備されていないのが現状ですから、CECはこのバランス伝送が売りで標準のように低価格の製品にも付けたので しょう。と言いながらバランス出力の端子は外してしまいました。(^_^;)

 さて上の画像はすでに私のDACと繋ぐために改造してしまったものです。まずは、デジタル回路のIC周りのデカップリング コンは200μFの電解コンが付いています。ここには高周波特性の優れたセラミックコンでしかも0.1μFぐらいの容量を 使うのが一般的であり、どう見ても200μF電解コンは容量が充分すぎますし高周波に優れたものには見えません。したがって 、ここは小容量のOSコン15μF×2個に変更しました。ほかにも電源用はデュオレックス、3端子出力側はOSコンなどに 変更しました。

 デジタル出力はRCA端子が標準で付いているのでそのまま利用することができます。画像に見える同軸ケーブルはDAC側か らシステムクロックを引き込むために付けたものです。これを付けるためにバランス出力端子を外しました。また、DACのク ロックは33MHz、このプレーヤーのシステムクロックは16MHzでありそのまま繋ぐことはできないので周波数変換を しています。

システム・クロック
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 IC101がデコーダー用の石で基板の裏側についています。この部分の上部にシステム用の16MHz水晶発信子が付いています。 これを取り外しついでに発振回路を形成しているC170・C171・R108も外しておきます。外したコンデンサーの上辺りの 基板上にひっくり返ったICは74ACT107です。回路はMARANT  CD−46の改造をしたときと同様の回路を使っています。このICを使ってDACから頂いた33MHzを1/2分周して 16MHzを作りました。部品点数はICを含めてわずか4点です。なお、電源は本体の+5Vから拝借してきました。最初は周 波数変換用の別基板をと考えましたが、部品点数も少なく大げさになるのでご覧のとおりです。

デジタル・アウト周り
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 オレンジ色の端子がデジタル・アウトです。カップリングコンはセラミックコンなので上質そうな積層セラミックに変えました。 デジタル出力は3300の仕様で0.5Vppとなっており、私のDACは信号電圧が不足するようで出力に直列に入っている 抵抗を替えて出力が大きくなるように変更しています。 中央下あたりにあるICは74UHC74です。このICのフリップフロップを使ってデジタル・バランス・アウトを作っています。 また、面白いところではシステムのクロックを使って74UHC74で出力にリクロックを掛けています。ジッター対策のためで しょうか?

基板裏
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 デコーダーICの周りです。OSコンはこのICのデカップリングコンです。上記デジタル出力回路の74UHC74リクロック回路に システムクロックを供給していますが、その途中にセラミックが挿入されています。気休めですが上質のマイカコンに変更しました。