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2017年01月31日

 伯林/大都会交響楽


 これは有名な映画で、前衛映画とドキュメンタリーの中間にあるような、貴重な作品です。1927年の伯林を描いて、1場面1場面が劇映画の発端となるような、深みとリズムのある映像詩となっているわけですが、ストーリーらしいものがないので、発表当時は本邦未公開となりました。しかし、その後数年足らずしてヒットラーが台頭していることもあって、ナチズムに染まる前夜のベルリンという、歴史的興味もわいてきます。巻頭のんびりした早朝の風景からはじまり、時間を追って都心の混雑がはげしくなり、学校児童の登校風景や労働者の出勤などとあわせ、貴族が朝の乗馬を楽しむ光景もインサートされ、偏らない製作方針が感じ入られます。SLや郊外電車のショットも豊富で、マニアは大いに楽しめることでしょう。