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2017年02月12日

 『蔵書一代』(松籟社刊)が近日刊行
懐かしの書斎

懐かしの書斎
 一昨年、蔵書のほとんどすべてを、万やむなく処分したことで、体調に著しい変化をきたし、これを機に蔵書とは何かということを考えるようになりました。

 近年、蔵書処分をめぐって悩む人が多いとやら、一つの世代的な現象なのかもしれません。あらためて近代の蔵書形成期を振り返りながら、その中に自らを位置づけ、さらに蔵書の可能性と限界について、考えてみたのが本書です。

 6月刊行をめざしていますが、ようやく巻末年譜の校正も終わりかけています。私の最後の本になると思うので、こうした面にも手を抜かないようにと、心しております。

 蔵書一代、人また一代、かくてみな共に死すべし。師友夙に去り、同期の友もほとんどが幽冥境を異にし、われもまた一期の影傾いて、明日なき身をガラン洞の書庫の前に、mortal coil(生ける屍)を横たえるのみ。

 こうした死灰の日々から気力を振り絞るようにしてものした著作です。乞うご期待というところですが、テーマ上、そのような香具師的な威勢のよさとは無縁の本であることを、あらかじめご承知おきください。

(5月7日補記)