「運命を決定する目標」
  (株)東洋社 元社長 田上龍雄 (エマーソン哲学者) 1:人の運命は 目標の選びかたで決まる たとえ 天才的な良い素質に恵まれていたとしても 目標の選定を誤れば 無能者や罪人にもなる 生まれつき愚鈍で平凡な人でも 正しい目標を選んで一条の道を進んだら 始めは 危うい足取りであっても段々力強くなる 目標の選びかたは 人生最大の問題といえる 2:遠い配慮がなかったら 必ず憂いが近く来る 目先の満足は 長く続かず忽ち消え去る 人の限りなき欲求は消えず益々増大する これを追い求めるだけ 深みにはまってゆく 選んだ目標が根本から間違っている 苦しくとも将来のために目標は選ばなければならない 過去を振り返れば 苦労は楽しい思い出となる 3:仕事に飽くことは 目標の低さを示す すべての仕事は 無限の高さと深さがある 無限の高さ 深さを求めれば飽くことはない 手足の動かし方によっても 無限の価値を生む 人は 良い事にも悪い事にも 無限の欲望をもつ 人は 良くも悪くも 自由に選択することが出来る しかし 一旦目標を誤るともう取り返すことはできない 4:人の心にも惰性があり 変化には不安を感じる 不安だから 現状に甘んじようとする この心の中で 善と悪の無限の欲求を離さない 人は 矛盾したこの二つの異なった心で いつも迷う しかし 終局の目標を信ずる人に迷いはない 自然法の存在を信じ 未熟さを自然法に学び 自然法と同化する大目標に 永遠の生命をかける 5:人を最も強くするのは 自然法を信ずることである 大目標を理想とせず 大目標を信仰するがよい 動物的な欲求を満足させても 何の価値もない このような社会は 混乱と不幸を増すだけである 自然法を信じ無限を求めれば すべて自然に教えられる 素直に自然の教えを学んで行けば 不可能は可能になる 人の大目標は 自然の大霊と同化し不可能を 取り去ってゆくことである 事務所に掲げられていた額には 「不可能を可能にする」と 「結果は原因だ、原因は結果だ」でした。
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