新見市立大佐中学校
 岩 藤 和 彦
1 本校の概要
 本校の学区は,岡山県の北端中国山地の背部に位置し,秀峰大佐山をとりまく東西約10.5㎞,南北に約24㎞広がりを持ち,大井野・上刑部・小阪部・永富・小南・田治部・布瀬・赤馬からなっています。
 現在の生徒数は85名,学級数は4学級(特別支援学級1を含む)の小規模校です。学区内の小学校は統合が進み,2005年に大井野小・淳和小,2006年に布瀬小,2015年に田治部小がそれぞれ刑部小学校に統合され,現在は刑部小学校1校のみとなっています。
 地域・保護者の教育に対する関心は高く,PTA活動にも非常に協力的です。また,地域振興協議会や公民館活動も充実しており,地域の大人が子どもに関わり,地域の行事を通して故郷を愛する心を育てる取組を続けています。
 
2 本校の教育活動
 本校の学校教育目標は「心身ともにたくましい,知性豊かな生徒の育成」です。指導の重点として,「確かな学力」,「自己肯定感の向上」,「たくましい身体」,「地域に貢献できる学校」を掲げ,校訓の「和敬」のように,心を穏やかにつつしみ深く保ち,敬いの気持ちを持つ生徒になるよう日々教育活動に取り組んでいます。
3 地域との連携
 大佐地区内の学校は,中学校・小学校とも各1校なので,小中連携にも力を入れています。
 特に,昨年度より小中合同で学校運営協議会(コミュニティ・スクール)を立ち上げ,9年間を見通した生徒の育成を地域の方々にも協力してもらえるよう活動の充実を図っています。
 今年度は,新見市が推進している「地域の子は,地域で育てる~将来の新見市を担う子ども(塩から子)の育成~」活動を充実させるため,大佐中学校区学校運営協議会と風のまちづくり協議会が連携し,にいみ塩から子育成事業(大佐版)実行委員会を立ち上げ,大佐版塩から子育成事業を,夏季休業中に1泊2日で実施しました。多くの児童生徒が参加し,大佐の恵まれた大自然の中で,キャンプ・野外炊事・シャワートレッキング・流しそうめん・カヌー等を,地域の方々に指導を受けながら協力して行い,大変有意義な活動となりました。教員・保護者から離れ,地域の方々と過ごした2日間は,児童生徒にとって貴重な体験となったはずです。