マラソンを始めるきっかけは,7~8年前,人間ドックの結果があまりにも良くなく,生活習慣の改善を考えたことです。若い時から体を動かすことは好きでしたが,年齢とともに運動する機会が減り,体重が増えていっていたのです。 |
まず,自宅近くの2㎞のウォーキングから始めることにしました。2㎞と言っても高低差があるコースなので,ウォーキング初日は,無事に帰ってこられるのか,膝や腰が痛くなってしまわないか等,不安を抱えてスタートしました。今振り返れば大げさに感じますが,その時は,真面目にそう考えていました。 |
ウォーキングを続けていると,次は少し走ってみようと思うようになりました。しかし,まだまだ体重が重く,膝に負担がかからないようにゆっくりゆっくりと走っていました。この時期の出来事で覚えいるのが,私が走っている反対側の歩道を駅に急ぐ女子大生が抜かしていったことです。しかも,ヒールのような靴で・・・ これは,結構ショックで,本気度が少し上がりました。 |
当時は,年に1回か2回,地元のマラソン大会で3㎞の部に出場していました。走り始めることで,他にも大会に出てみよう,少し長い距離を走ってみようと考え始めました。調べてみると,いろいろなマラソン大会があり,少しずつエントリーを増やしていきました。距離も少しずつ伸ばしていきましたが,3㎞から5㎞へ伸ばす時も,5㎞から10㎞に伸ばす時も,それなりの決心が必要で,この頃は,フルマラソンは夢のまた夢,一生のうち1度は挑戦できたらなあと思う程度でした。 |
その頃だったと思いますが,おかやまマラソンの開催が決まりました。地元岡山に生まれる新しいマラソン大会にぜひ挑戦してみたいと思い,そこを私の初フルマラソンと決め,一念発起,がんばっていこうと思いました。 |
おかやまマラソンの当日,午前8時45分にスタートしました。1万人以上のランナーとともに走る気分はなんとも楽しく,沿道からの大きな声援は頼もしく,また,エイドでの補給も楽しみに気分爽快でレースを進めていきました。もちろん,はじめのうちだけですが・・・ |
練習でもハーフマラソン以上は走ったことがなく,25㎞過ぎたあたりから,ついに膝に痛みが来るようになりました。そのあたりから,10分走ったら5分歩く,5分走ったら5分歩く,3分走ったら10分歩く,1分走ったら10分歩く・・・ ついには,ほとんど歩くようになってしまい,Cスタに入っても50mも走れませんでした。ただ,前半の貯金から,残りの10㎞くらいを歩いても制限時間には間に合いそうだったので,焦ることなく,無事ゴールをすることができました。 |
初フルマラソンで得た教訓は,「どんなに遠いゴールでも1歩前に進めば,必ず1歩分はゴールに近づく」と言うことです。これは,普段の生活の中でも私の考えの中心を為すものになったような気がします。遠くを見て,仕事の多さ,大変さに音を上げそうな時でも,この仕事が終われば間違いなく1つ仕事が減る,終わりに近づくと考えると,気持ちも少しは楽になる気がします。マラソンの距離は伸びることはなく,仕事は次々と増えていくところは違いますが(笑) |
おかやまマラソンには,第3回大会にも出場しました。2回目の挑戦なので心にも余裕があり,1回目よりタイムは落ちましたが,Cスタのトラックを走る余力を残すことができました。 |
そして,3回目の挑戦では,制限時間以内であればタイムは気にせず,「歩かず完走」をめあてにがんばりたいと思います。42.195㎞先のゴールを目指すのではなく,1歩1歩を積み重ねながら。 |