5/20//2002 制作作品 記事
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紅蜀葵
■ 夏本番が近づいて来ましたが、ここのところお天気はあまり安定しませんね。もちろん、それまでに梅雨の到来も在ります。
夏の花として「紅蜀葵」を描きました。

■ 紅蜀葵(縦45センチ) |
| ■ 今回は、縁在って手に入れた美濃紙に描きました。 多様な和紙素材、材料、水、製法の微妙な違い、美濃紙は保存修復にも使われますが、薄くそして強い素材です。 今回用いたのは、特別な配慮により造られた「美濃紙」でした。
現在、和紙、手透きが珍重されていますが、何故、珍重されるのか?日本的風合い、手作りの感覚?自然素材だから?
日本画の基底材として重要なモノだとしたら、その価値観を育んで来た何かが在りそうです。
機械漉きの紙と何が違うのか?
私が思うのに、日本で育った素材原料(木材、植物)の存在、も重要だと思っています。また、歴史の中で紙自体に求めた機能性もありますね。
長持ちする素材としての紙。
「良い紙」とは何か?手漉きだから良いのではなく、その機能をもとに本当によい紙とはどんな紙なのか?をもう一度考える必要が用いる制作者にも求められているような気がします。
紙を制作している方々、絵を描く人間、表具、裏打ち、作業をするそれぞれの連携により形作られた価値観。絵描きはただ描いているだけでよいのでは無いはずです。共同作業として行われてきた価値観の熟成、歴史が、細分化される社会の中で危うくなり、継続が難しくなっている現状が在るのです。
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