1/19//2007 吉備雑感日記  
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形のはなし再び

以前、ある歌舞伎役者さんが「形のある人が形を壊すからこそ型破りであり、形がない人が形を捨てれば形無し。」と言ったとか言わなかったとか。おぼろな記憶で申し訳ないけれど、それでもそれを聞いたとき、巧いこと言うな〜と感心したのをはっきりと思い出します。

 <壊すことが出来るほどのかっことした形がある>

 ことばを素直にとればとるほど、ここのところがミソのように思います。なんでもかんでも壊すのが革新とばかりのこの現在、それでも形をちゃんと守り続けている業界(と思われる)の歌舞伎役者さんだからこそ言えた言葉のようにも思うのです。

 伝統なんて一口にいいますが、なかなかどうしていろんなものが関連して存在しており、エッというような所からその崩壊を知るような場面もあるのです。
 

昨年暮れ、12月27日の月画像はクリックすると大きく表示できます。ふと手にしたアウトレットの望遠鏡。大きな子供?も楽しんでいます。
■ 昨年暮れ、12月27日の月

画像はクリックすると大きく表示できます。

ふと手にしたアウトレットの望遠鏡。
大きな子供?も楽しんでいます。
 

■ たとえば私の関係している『日本画』と世間で呼ばれている業界?でも、その基本的な材料、「和紙が危ない」というような声が聞こえて来ます。
 以前、テレビで漆芸に使う筆、その材料となる毛の確保が難しく、必要とされるモノを作り続けることが難しいという話しが話題になった事がありました。
 和紙の材料だって、確保がなかなかどうして難しい状況にあるようです。

それでもそのことが大きな話題になかなかならないのは何故でしょう?(問題意識をもって頑張っている人はいるのですが・・・。)
 


今年 1月13日の月。デジスコ撮影。ちょっと前、日本でも夕方見えたマックノート彗星。今は南半球で凄い姿を現しているそうです。外国のサイトにその様子が紹介されています。凄いですよ。昔、情報も知識も無い時代、こんなの見たらこの世の終わり、天変地異の前触れときっと思ったにちがいありません。
■ 今年 1月13日の月。デジスコ撮影。

ちょっと前、日本でも夕方見えたマックノート彗星。
今は南半球で凄い姿を現しているそうです。

外国のサイトにその様子が紹介されています。

凄いですよ。

昔、情報も知識も無い時代、こんなの見たらこの世の終わり、天変地異の前触れときっと思ったにちがいありません。
 

■ そもそも「和紙」ってどんなものなのでしょうか?

 もっと言えば、「よい紙とは?」っていうところまで話しが行くのですが、目の前の自分が関係している部分だけを見ていては、なかなか見えないこともあるのです。

 
 あるべき姿。長い年月をかけて洗練し、作り続けて来たある意味での「形」の存在。それは本質と呼ばれるような何かを見据えていたからこそ出来たものだと思うのです。

 よしんば本質が具体的に見えなくとも・・・

 ひたすらな「形」の反復の中に、何かを保存し、時を待って、もしくは人をまって、再生を行うような巧妙な仕掛けが古い時代にはあったように思うのです・・・・。

 


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