小生が南パンタナールに行ったのは1999年のことだった。その時の経験で今回の話が出た時には不参加のつもりだったが、 ほかの参加者の熱意で何時の間にか旅の計画の音頭をとるようになった。

幸いなことに岡山県支部の海外探鳥旅行2003年、2004年の時の野鳥ガイドのブライアン (http://www.bshirleybirding.com/index.php)が2008年に北パンタナールに探鳥に行ったのを知り、彼にこの旅の手配とガイドを頼んだ。現地旅行会社はBoute Expedition(http://www.boute-expeditions.com/)<

海外探鳥旅行にはこの二十数年間毎年出かけているが、昔ほどの熱意が無くなって来ている。夜明けから日暮れまで鳥を追いかけるのがいささか億劫になり、無理をしない範囲内で楽しむようになってきた。

今回の旅ではデジカメがメモ替わりで日時を記録しているので、写真を見ながら旅行記を書いてます。確認種は392種。小生は4分の一ほどしか見てないだろう。

少しでも皆様の参考になれば幸いです。

 

1日目 9月2日 岡山→羽田→成田→ダラス→

成田からはアメリカン航空使用。鞄はサンパウロまで通しで送る。ダラスで移し替える手間はなくなっていた。ダラス乗り換えだが、米国に入国し顔写真と指紋をとられる。9.11以降こうなってしまった。最初の宿で鞄を開けたら中身を調べましたという米国の税関の書類が入っていた。帰りも同じように調べられていた。

 

2日目 9月3日 →サンパウロ→クイアバ(Cuiaba)→車でパンタナール(124km)

 参加者は合計7名。三つの航空会社に別れて入国したが、遅滞なく到着。全員そろって国内線に乗りクイアバへ。

クイアバ空港で現地ガイドのジュリアーノ(http://www.boute-expeditions.com/index.php?option=com_content&view=article&id=47&Itemid=59)の出迎えを受け出発。2時間半のドライブでパンタナール初日の宿、Piuval Lodgeに到着。

なんと岡山を出てから48時間経過していたのだ。ほんとに遠いし暑いなぁ。
夕食後疲れていたが、ヨタカ探しに出発。ちょうど満月、異国で見る月も悪くはない。

宿の近くの草原を歩き、ライトで照らすとヨタカがいた!! 3種類いたそうだが、どれも同じようにしか見えなかった。
なんとか懐中電灯の明かりで最初の鳥の撮影をした。尾羽の長いヨタカだった、

Pantanalの紹介ビデオ:http://www.youtube.com/watch?v=fvSYgazYnN4


 

3日目 パンタナール55kmの南への移動)

いよいよパンタナールでの探鳥の開始だ。5時半朝食、6時車で出発。明るくなるのは6時半ぐらいから。暗いうちから皆張り切っていた。

 

最初に飛んで来たのはパンタナールの代表的な鳥のスミレコンゴウインコ、ファミリーで餌を取りに出勤しているようだ。9時になると気温も30℃を越すような感じで暑くて汗が流れる。日向での探鳥は年寄りには無理のようだ。日中だと38℃にはなっている。
水をどんどん飲む。車中にミネラルウォーターの大きな容器があり、それを小さなボトルに移し替えてもらう。実に無駄がなく経済的だ。




昼食後次の宿泊地を目指し、パンタナールの縦断道路を南下する。この道は未舗装の赤い土道、所々に木造の狭い危なそうな橋がかかっている。道沿いは牧草地だったり湿地になっている。


鳥を見つけると車を止め窓から見下ろすようにして撮影したり、下車して撮影したりする。

ジャノメドリが飛んで降りる時、見事な蛇の目の模様が見えたが一瞬のことなので撮影は出来なかった。

 

道路の途中にここから縦断道路が始まります、という門がたっていた。その門の看板の左端にはカマドドリの巣が見えた。

 

南下を続けると道沿いの湿地に次々野鳥が現れる。
歩かず楽に撮影出来るのは、小生のような横着者にはうってつけだ。







 

日本だとアジサシといえば海を連想するが広い大陸だと内陸部にもアジサシはいる。
前方から撮影したものを見て翼が長いのに驚いた。いままで気がつかなかった。

 

カイマンもホテイアオイの葉に隠れるようにいた。アリゲーターとかクロコダイルに比べ身体は小さく口の形も違っており、魚類を主食としている。

 

途中の茶屋のような所で冷たい飲み物を摂り一服。すごい暑さだ。
休憩中でも他の人は絶えず鳥を探す。色々出て見つける。
遠くにキバシリを発見。日も傾き逆光でシルエットになっていたが写す。クチバシが長く曲がっているのがよく判る。

 

6時すぎにPantanal Mato Grosso Hotelに到着。なんと55kmの移動に5時間かかったのである。2泊するので気分的にゆったりできる。


 

4日目 9月5日 パンタナール

 6時から徒歩による探鳥開始。草原を歩くのだが鳥との距離が遠く写真にはならなかったが、道の両脇が疎林になりだしてから何種類か撮影。

 

カマドドリとはいい和名を付けたもんだと感心。日本の昔のカマドによく似た土で出来ている巣だ。

 

カラカラは中南米にいる猛禽類だが、主に腐肉を餌としている。



 

ベニタイランチョウを最初に見たのはペルーのリマ市内、次は南パンタナール、アリゾナ、コスタリカなどだがいつも近づけない。今回もかなり追ったがやはり近づけなかった。

 

9時には暑くなってきたので、森に入る。陽射しは避けれたがそれでも暑い。10時にはさっさと宿に向かう。Tさんご夫妻はガイドのジュリアーノについて探鳥を続行。体力に感心、少しは見習わないと思うが、なかなか・・・。
宿に着く前の林の湿地でレンカクを見つけた。ほかに何か出ないかとしばらく座っていたが暑さで退散した。

 

10時半に帰る。見ると餌台があり沢山鳥が集まっていた。わざわざ暑い中を歩かなくてもここで十分鳥見はできそうだった。どの鳥も徒歩の探鳥の時には全然みかけてないものばかりだ。コウカンチョウも沢山いたが撮影するのを忘れてしまった。





昼食後プールサイドを見るとコウカンチョウなどがテーブルの上の残り物を食べていた。

 

昼休み中、洗濯したり部屋で休む人もいたが小生は日陰に携帯用のイスに座り、実のなっている木の側で鳥を待つ事にした。色々な鳥が来たが真上からの日光のため写真にならない。突然羽音をたてオニオオハシがやって来た。下から見上げながら200mmのレンズで撮影。洗濯物を干していたブライアンがあわててカメラを持って来た時には飛び去っていた。残念でした!


ホテルの裏の湿地にカピバラのファミリーが7〜8頭うろうろしていたが、こちらを警戒して直ぐいなくなった。

 
3時からのボートクルーズのため船着場に行く。ツバメがハイライトを浴び奇麗な色に輝いていた。

 
宿はPixaim川に面している。クルーズを始める頃から強風が吹き出し空も怪しくなってきた。前方の方は雨が降っている様子だったので引き返し逆の方向に行く。なんとか天気は持ち、船による探鳥が続けられた。




 

5時過ぎから船の上でも蚊が出始めた。あちこち刺されたが日本のヤブ蚊ほどではない。オオカワウソを見る頃にはすっかり暗くなっていた。


 

5日目 9月6日 パンタナール→Serra Das Araras(300kmほど)

 6時半の出発までホテルの横の湿地で頭の白い鳥を追いかけたが、いいアングルで取れなかった。


今日は長い距離の移動。早目に出発し鳥を見ながらパンタナール縦断そろばん道路を北上する。2日前に見た鳥がほとんどだが新しい鳥も道沿いに出て来た。


11時にクイアバ着。ここでジュリアーノからボスのパウロに野鳥ガイド交代。パウロは現地旅行会社の社長(http://www.boute-expeditions.com/index.php?option=com_content&view=article&id=46&Itemid=53)。46歳のベテラン。陽気なラテン気質だが細部にわたり心配りが出来る男だ。
1時に本日の宿Currupira das Araras Lodgeに到着。部屋は何もなく暗かった。

 

3時から今回の旅のハイライトであるオウギワシ(Harpy Eagle)探しだ。この鳥は中南米にいるが、熱帯雨林の樹上にいるので姿を見る事はまれらしい。この地は密林になってなく疎林なので割と見易いので有名だ。この6月には6羽いたとの情報があった。

 現場近くで車を降りる。突然パウロは長靴に履き替える。聞くとダニが多いとのことだ。早目に聞いてたら長靴を鞄から出して持参するのだったにぃー!。蚊よりダニの方がやっかいだ。特に目に見えないダニは始末に悪い。過去なんどもひどい目にあってる。

 全員ダニを気にしながら歩き始めた。シロキツツキ出現。

 

直ぐにパウロがオウギワシの幼鳥を見つける。皆興奮しながら近づき撮影開始。高い木の陰にいるので撮影するには距離をあけないといけない。見ると直ぐ近くの高い木の上に巣があった。この鳥を見るために欧米から多くのバードウォチャーが来るが、中には見られない人もいるようだ。拍子抜けするほど簡単に見つかった。

 強力な脚でサル、ナマケモノ、羊の子供などを襲う。パウロが言うには脚の太さは人間の手首ほどだそうだ。親が来るのを待てばいいのだが、ダニの方が怖い。


興奮して撮影しているK、Mさんの真剣な様子を思わず撮影した。御免なさいよ!!

Harpy Eagleの紹介ビデオ:http://www.youtube.com/watch?v=1ErqVDccwH4&NR=1

   やらせじゃないと撮れないでしょうが、どうやって撮ったんでしょうかねぇ。

 

6日目 9月7日 Serra Das Araras→Chapada Dos Guimaraes

 6時より探鳥開始。日の登り始めにアナホリフクロウを見つけた。警戒してか珍しく木に止まっていたが、すぐ巣の上に戻った。

 普通に見られるはずが、なかなか見えなかったサケビドリも見えた。この鳥は飛ぶより走る方が得意なようだった。名前通り大きな鳴き声を出していた。





 コシジロフウキンチョウに続き、遠くにオニオオハシを見つけた。
8時に宿に戻り朝食をとった。

9時、次の目的地に向け出発。

Chapadaの街はグイマランエス高原の麓にあり、人口14000人。
宿泊するHotel Turi-Sumoは街の中にあり、今までの宿とは違う。
家族経営の小さはホテルである。2泊。



 

昼食は町中の食堂でとる。バイキング形式だが、皿に料理をのせ、その重さを計ってもらい、重量に応じた金額を払うといった理にかなったシステムだった。少量しか食べられない人にとってはリーゾナブルだ。写真を撮るのをすっかり忘れてしまった。

3時から探鳥。パンタナールより高地になっているため暑さは少しやわらぐ。徒歩による鳥見だが、車が後ろからついて来るので安心。鳥との距離が遠く、ほとんど撮影できず。暗くなるまで探鳥しての帰り、道に座っているヨタカを見つける。じーっとして動かない。


 

7日目 9月8日 Chapada dos Guimaraes

 6時から探鳥。色々な鳥が出てくる。

 

オオガシラという鳥は名前の通り頭が大きく、ずんぐりむっくりとした感じで、小生の家内に似てなくもない。




 

9時には暑くなって来たので、パウロの知人(自分の土地を保護区にしている)を訪ねた。マイコドリが見られるかもしれないと言うので森に入るが、残念ながら小生は見えなかった。代わりにコーヒーをご馳走になった。
ブラジルのコーヒーは濃くて苦い。小さなおちょこで3杯ほどの量に、クリームなしで砂糖をたっぷり入れて飲むのが流儀のようだ。ここでは森の一角の小屋で薪で湯を沸かしコーヒーを淹れていた。

 
時間は早かったが昼食の高原のレストランに行き探鳥。11時位になると鳥は姿を見せない。高原からの眺望を楽しむ。


 
昼食は豚の炊き込みご飯風の郷土料理だったが、ひつこくて少量しか食べられなかった。食べ残しをタッパーに入れてもらいパウロは持ち帰った。後で判るのだが、これをパウロは貧困層の人に渡していた。なかなか出来ない心配りだ。

ホテルに帰り休憩。どこに行っても部屋は禁煙なので、裏口に出てたばこを吸う。なにげなく上空を見るとツバメトビが多数飛び回っていた。普通種のようだ。

 

3時から午後の探鳥開始。

 

4時すぎパウロがインコが来るからカメラを構えろと叫ぶ。鳴きながら5〜6羽が飛んで来た。光が当たると見事な色合いで輝いていた。


 

8日目 9月9日 Chapada dos Guimaraes→クイアバ→サンパウロ→Itatiaia

 6時出発。今日は移動日。探鳥を少しして、クイアバ市内に向かう。

 

人工滝の薄暗い崖にツバメがさばり付いていた。


空港行きの時間調整のためにパウロのクイアバの家に寄る。
庭にカシュナッツの木が実をつけていた。赤い果実の先端に鍵型に飛び出ているのがカシュナッツ1個分だそうだ。

クイアバ空港で時間があったので孫の土産用にT-Shirtを買おうとするが、全く英語が通じない。数の「One」とか「Two」も「Baby」なども判ってもらえない。会話なしでなんとか4枚購入した。ブラジル全般で英語は通じないような感じだった。

クイアバ空港を飛び立ちサンパウロに5時到着。直ぐにItatiaia(イタティアイアorイタシアイア)に豪華?バスで向かう。このバスはかわっていて運転・助手席の後ろに仕切りがありドアの出入り口が付いていた。仕切りはガラスであるが、客席からは前方が見づらい。

暗闇の中をひらすら走る。253kmの移動だ。時折Motelのネオンサインを見かけた。この色合いがピンクとか赤で、中にはハートのマークが入ったりしている。どう見ても日本のラブホテルと同じようだ。米国のMotelとはちがっている。

 

高速道路から山道に入り、かなり揺れたがやっとのことで9時Hotel Ypeに到着。3泊。

一棟が一
部屋になっており、屋根裏部屋にもベッドがある。部屋は禁煙だがベランダがあるので、そこでゆっくり景色を楽しみながら、しかも鳥を探しながら吸えるのが有り難い。コーヒーでもあればいう事なしだ。

Itatiaiaは国立公園で、ブラジルの最高峰の山がある。

 

9日目 9月10日 イタティアイア

 6時に朝食をとり、後はのんびり自由行動。涼しくて気持ちいい天候だ。食堂の前に餌台があり色鮮やかな鳥が飛び回っていた。斜面にあるので前方が開け見晴らしはよい。全員夢中で撮影。


以下食堂前で撮影した鳥を。









Coquetteとは辞書によると「なまめかしい女」。このハチドリは小生にとってなまめかしくはないが、胸からフリルのような羽毛を横に広げ、冠羽まで立て「私を撮ってよ」といった感じで、長時間ポーズをしていた。この時だけで後は見かけなかった。

10時に部屋に戻り徒歩による探鳥の準備をして、ベランダから外を見るとかなり霧が発生していた。

 

ホテルから長い坂を下りながらの探鳥に参加。道の両サイドは森で、草原性のパンタナールとはおもむきが違う。餌台には来ないような鳥ばかりを見かけた。



小生がホテルに帰りかけたら、パウロが呼びとめた。マイコドリの声がしたので鳴き声のテープを再生して、呼び出すから待てと言う。

日本でテープを使用すると繁殖のさまたげになるとか、かわいそうだとか、密猟だとかで議論沸騰し大騒ぎになるが、海外の野鳥ガイドはテープを使用するのが常識のようになっている。鳥は最初のテープ再生の場合現れることもあるが、頻繁に使用すると反応しなくなる。

パウロはI-Podを使っていたし、その場で小さな録音機を使い鳴き声を録音し、直ぐに再生したりしていた。うまくいくケースの方が少ない。

暗い所にマイコドリが現れた。見たいと思ってた鳥だ。

 

昼食を食べているとブライアンが外から手招きをする。何事?と行ってみるとツバメカザリドリが出た!!と興奮している。珍鳥らしい。カザリドリ(Cotinga)にはどこのガイドも大騒ぎをするようだ。こちらも判らないなりにつられて興奮。

しばらくして又出たのである。撮影したがツバメのような尾羽は写せなかった。


午後は各自自由行動。といっても全員が食堂外の餌台まわりに陣取って撮影をするだけだ。

平和な餌台に事件が起こったのである。どこかで見た事のあるような顔をした猿の出現だ。

前方の木から屋根に登り、餌台の所まで降りて来た。餌台に飛びかかった。鎖でぶら下げているだけだから、当然餌を載せているプレートと猿が二階から下まで落ちて行った。

他の猿が屋根から巧みに手を伸ばし、ハチドリ用の砂糖水の入ったフィーダーを鎖ごと屋根に引っ張り上げた。飲み終わると下に投げて来た。

鳥たちも急に餌がなくなって、どうしたもんかとうろうろしていた。


 

 

10日目 9月11日 イタティアイア

 6時に出発。ガタガタ道を40分下り、1時間半ほどで海抜1,640mの峠に到着。
ここから探鳥開始。鳥が出るには出るが、小さくて地味なものばっかりだったので何も撮影せず。
気温は低く全員着こんでいる。


弁当を早めに食べ、カンムリハチドリのレック(複数の鳥が集まり、集団で求愛する場所)に行く。木陰でオスがあちこち飛び回っていた。


 
写真を撮影してないので午後はどこへ行ったのやらさっぱり思い出さないが、3時にはホテルに帰った。

Hotel Ype(Ypeは花の名前)の食事は品揃えが豊富で美味しい。デザート類も充実しており、色々食べたいのだが、がまんがまん。

写真を撮るには撮ったが、いい加減だったのでピンぼけばかりだった。



 

11日目 9月12日 Itatiaia→Ubatuba

  去りがたいHotel Ypeを6時に出発。探鳥をしながらウバツバまで209kmの移動だ。

山道を下った町で探鳥した。


ミズバシリはクモをくわえてウロウロ。近くに巣があるんだろう。


このフクロウは盛んに鳴いていた。その声を警戒してか小鳥類が集まっていた。

 

開けた場所でフキナガシタイランチョウを見つけた。目立つ枯れ木の上に数羽が集まり鳴きながら羽根を広げたり背伸びをしたり、まるで身体の優劣を争っている風だった。

 

途中休憩でAparecidaに寄る。ここの大きな教会は有名らしく沢山のバスが止まっていた。パウロからこの教会のいわれを聞いたが忘れてしまった。


個人所有の小さな保護区を訪ねた。





6時前に本日から街の中の3泊するUbatuba Palace Hotelに到着。

このホテルの食事も素晴らしかった。料理の品数も豊富だ。


 

12日目 9月13日 ウバスバ

 6時出発。パウロの友人宅への訪問だ。彼の家にはハチドリのフィーダーとかフルーツ用の餌台などがあり、座ったままで十分に鳥見ができる。小生にとっては誠に有り難い。ハチドリ類が飛び回り、フウキンチョウ類も出てくる。

3人はパウロ、ブライアンと一緒にトレイルの探鳥に出かけた。3人は残りハチドリの飛翔ばかり狙った。










昼食のため街に戻り、餌台があるレストランに行く。ここの餌台はブライアンが良いと言ってたが、見てがっかりした。光線の具合が悪い、真上からの木漏れ日が当たる木陰に餌台があるのだ。お目当てのエリアカフウキンチョウもいまいち。何枚かを撮影した。
パウロはここでも食べ残しをタッパーに入れて貰ってた。



 

昼食後はホテルに帰り休憩。ホッとできる時間だ。

3時半から個人所有の保護区に出かけた。村に到着後、パウロが昼食の残り物を保護区近くの人に渡していた。顔つなぎなのか慈善なのかは判らないが、食い残しの有効利用だ。
ここでは鳥との距離も遠く、途中から歩くのをやめ座っていたので何も撮影できなかった。

 

13日目 9月14日 ウバスバ

 朝から生憎の雨。小降りになったので7時に出る。

小雨の中アナホリフクロウが変電所のフェンスの上 にちょこんと立っていた。
町の中ではあるが、前に
かなりの空き地があり草や小さな木があるので餌には不自由しないんだろう。

小雨は止みそうにもないので10時半にホテルに帰る。

まだフクロウは立っていた。

昼食はブラジル名物の肉料理。パウロが参考までに厨房を見た方がいいよと言うので、中に入り写真撮影した。
次から次に色々な肉が焼かれて出てくる。肉を切る時に落ちないようにトングで挟む。


お土産屋に行くが、買いたいようなものはなにもなかった。ウバツバは夏のリゾートとして知られており、それなりの店も多くあった。

 

午後は昨日行ったパウロの友人宅を訪問。ここだと軒が広いので、雨が降っても探鳥は出来るのだ。新たな鳥を何種類か撮影した。

 

Coquetteとして地味なハチドリだが、胸の脇からフリルのような羽毛が出ている。



 

この赤い鳥は昨日も出て皆が追いかけ回したが撮影できなかった。ここの主であるパウロの友人が撮影したかったら、軒の下でじーっと静かにして待っていなければだめだと言うので、皆息をひそめて待った。
出てくるがシャッター音に驚いて直ぐに飛び去ったしまう。これを繰り返したが、やっと撮影できた。赤い鳥はやはり魅力的だ。



 

14日目 9月15日 ウバスバ→サンパウロ→帰国

 旅もいよいよ最終日。パウロが各部屋を廻り、部屋のトイレットペーパーとか石鹸を回収していた。これも貧しい人達に渡すと言っていた。

6時半に出発。途中探鳥しながらサンパウロまで219kmの移動だ。雨のため予定していた探鳥地に行けない。
 サンパウロに近づいた所で探鳥したが、お目当ての鳥は出なかった。

民家の近くタゲリのメスが抱卵中でオスが近くで行ったり来たり。

 

町中のレストランに行くと、毎回パウロは「Food Tour」と称して料理や材料の説明や注文の仕方の解説をしながら店内を一周する。今日の昼食もユニークなバイキングで、肉を選んで焼いて貰うようになっていた。ブラジルは肉が安いようだ。味はまあまあ。

 

昼食後は日本人の経営する釣り堀に行き、そこでブラジル最後の探鳥。


 

空港には早めの3時半に着いた。ここでパウロとはお別れ。
Kさんはトロント、T夫妻はヒューストン、Mさんと小生はダラス、ブライアンとNさんはリオデジャネイロと4組に分かれてチェックイン。

米系の航空会社は、まずセキュリティのチェックイン。係員が早口な英語で次から次に質問をしてくる。小生はなんとか返事をし、荷物にセキュリティ済みのステッカーを張ってもらい、それから正式なチェックインをした。同行のMさんは大丈夫かなと見てたら、しどろもどろで助けを求めて来たので、なんとか代返し無事通過。

察するに航空機テロの情報でも米系航空会社に流れているのかな。トロント行きのKさんは何も聞かれなかったそうだ。

全員無事チェックイン。日本に着くのは二日時計が進んだ9月17日になる。
長い旅も終了。何事もなくよかった! よかった!


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『付記』

小生は帰路ラスベガスまで足を伸ばし3泊。米国の景気が昨年より更に悪化していることをカジノで感じた。平日の夜はガラーンとしているし、テーブルゲームの賭け金の最低レートが昨年より更に低下していた。

 そんな中でも、小生の宿泊したホテルの隣ではCity Centerという大きな建物群が建設中。街の中に街を作るという巨大プロジェクト。資金難で工事が遅れていたが今年中にはできるらしい。早朝6時には工事音が聞こえていた。

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