自然保護活動の動き
・ 野鳥にとって住みやすい環境は、私たち人にとっても住みやすい環境です。
・ 野鳥も人も、すべての生き物と同じ地球家族の一員であり、住みやすい地球環境をそのまま後世に引き継ぐことは、私たちの大切な責務です。
・ 私たち日本野鳥の会岡山県支部は、まず身の回りの小さなことから始めています。
・ 探鳥会・鳥類調査・写真展の開催や支部報の発行など、野鳥の好きな仲間を広げる活動を行っています。
・ 今ご覧になっているこのホームページもそのひとつです。
・ さらに岡山県支部独自の自然保護活動にも取り組んでいます。

>>>あなたも、私たちと一緒に、自然を守る一員として活動しませんか。<<<

 21年間の岡山市 阿部池保護のあゆみ
 ブッポウソウ保護活動
  瀬戸内市 錦海塩田跡地の再開発について(2013年/4月up)

1.阿部池保護活動
1978〜1984年 私たちは約20年前の支部設立以来、児島湖周辺で観察を続ける中で、その北に隣接する阿部池の野鳥の豊かさ・自然の素晴らしさに気づき、今から14年前の1984年11月に「阿部池サンクチュアリ構想」を発表しました。
1984年
11月
岡山市へ「阿部池サンクチュアリ設置の要望書」を提出すると共に、所有者である同和興産鰍竕Y安土地改良区・岡山県などの多くの関係者の方々への趣旨説明と賛同と支援をお願いしてきました。
この当時、特に地元の行政関係者は積極的に話を聞いてくれる状況でなく、「ところで、阿部池とはどこにあるのですか?」と質問され、あ然としました。
そこで、隔月の阿部池探鳥会の開催、毎年10月の阿部池清掃の開始、阿部池パンフレットの作成、野鳥写真展の開催、カモの餌付け、地元小中学校や公民館などが主催する探鳥会への講師派遣など、地元の岡山市民・県民の方々に阿部池の存在を知っていただくための市民運動に取り組んできました。
この14年間は、少々長い活動期間でした。一時は非常に悲観的になったこともあり、活動が沈滞したこともあります。しかし、そんな時期、女性会員の協力を得て、支部の中に1992年「阿部池保護委員会」が設置され、定期的な情報交換をしながら、ねばり強い活動が続けられました。
1996年
9月
平成8年7月11日、同和興業鰍ヘ、岡山県と岡山市に「岡山パブリックゴルフ場移設工事計画の事前協議書」を提出。この動きに対して、私たちは9月12日に岡山県と岡山市に「阿部池埋立ゴルフ場計画に対する環境保全の要望書」を提出しました。
その後、岡山県および岡山市において事前協議がなされ、同和興業且ミ長あてに「岡山外環状道路によるゴルフ場分断の防止策について」という提案がなされました。その内容は「本ゴルフ場は、従来通りアウトコースとインコースの一体的な利用が可能ではありませんか。阿部池をほとんど埋立しなくてもよいのではありませんか。」というものでした。これに対し同和興業鰍ヘ難色を示したようです。
1997年
8月
8月24日、岡山県より私たちに対して現在の阿部池に対する意見を求められたので、これまでの阿部池保護活動の経過を報告しました。
1997年
8月
8月27日、岡山県は自然環境保全審議会を開催し、阿部池の保護についても審議されました。これまで前例がないとのことでしたが、審議会への傍聴が許可され審議の内容を知ることができました。多くの委員の方が、「阿部池は保護すべし」とのご意見でした。
1997年
9月
岡山県は、これらの意見を基に、平成9年9月9日に同和鉱業且ミ長に対して、地域振興部長名で「阿部池の保全について」と題した指導を行いました。
「阿部池は、西日本でも最大級の水鳥の飛来地で、極めて貴重なものです。これだけ優れたかつ規模の大きなものが、県庁所在市の市街地の近くに存在することは、極めて価値が高いものであり、県としては、その現状保全を要請するものです。」としています。 
1997年
12月
平成9年12月15日、同和鉱業鰍ヘ、岡山県に対して。「阿部池埋立を42ヘクタールから、15ヘクタールへ縮小する案」を提出しました。 
1998年
2月  
また、これに続き、岡山県知事は県議会において「阿部池の保護に努力します。」と答弁されました。
そして、この答弁に呼応して、岡山県下の主立った自然保護団体・野鳥保護団体に呼びかけをして10団体より賛同をいただき,下記の「阿部池保護についての要望書」を提出しました。  
 
 
阿部池保護についての要望書 
 
 私たちは、岡山県が平素から県下の自然環境の保護に努力されていることに深く感謝いたします。
 さて、周知の通り、岡山市浦安地区にある阿部池は、カモ類をはじめとして水鳥の飛来地として非常に貴重な自然です。特に、冬期は、十数種類のカモ類が2〜3万羽も飛来する県下最大の越冬地となっています。また、夏期は、ヨシ原に恵まれてオオヨシキリやセッカ、サギ類、シギ・チドリ類また、カルガモの親子などの生活場所となっています。その貴重な自然が岡山市街地のごく間近にある点は、極めて貴重です。 
 にもかかわらず、この貴重な自然が今、消滅の危機を迎えいてることはご承知の通りです。岡山県南部の自然海岸、干潟、湿地、湖沼など水辺の自然は、各種の開発のため今までに膨大な面積が、失われました。そして水辺の自然は、ごく僅かな面積しか残されていません。その中で、阿部池は今日まで豊かな自然が残されてきたまれなる場所です。 
 この度、石井岡山県知事が岡山県議会で、「阿部池の保護に尽力する」旨表明されたのも、今までの開発の歴史を踏まえ、阿部池の現状を十分に理解された上でのご見解と承り、私たちは大いなる共感を覚え、石井知事のご見解に大きな拍手を送るものです。
 この上は、県当局のいっそうのご尽力により、阿部池が埋め立てられることのないよう、開発規制を強化されるよう要望いたします。
平成 10 年 2 月  日 
岡山県知事 石井正弘 殿 
 
(財)日本鳥類保護連盟岡山県支部 支部長 万波   茂
岡山の自然を守る会           会 長 近藤  義郎
児島湖21県民の会           会 長 由良濱省吾
倉敷野鳥の会              会 長 笹田  富夫
作州野鳥の会              会 長 池田  継雄
東備野鳥の会              会 長 万波   茂
笠岡野鳥の会              会 長 津田   浩
高梁野鳥の会              会 長 小見山節夫
勝山野鳥の会              会 長 小林寿満夫
落合野鳥の会              会 長 宮林  英子
(財)日本野鳥の会岡山県支部    支部長 丸山  健司
 
1999年 ・1月 岡山県より、同和鉱業の「阿部池埋め立て計画について」県支部に対して説明があった。
・8月 岡山市に対し、阿部池埋め立ての元凶となった「岡南環状道路について」意見書を提出。
2000年 ・7月 岡山県と「阿部池保護」について打合せを行った。
・10月 同和興産と「阿部池埋め立て計画」について協議実施。
・10月 浦安土地改良区の理事長と「阿部池問題」について話し合いを持つ。 
2001年 ・4月 同和鉱業による「阿部池の環境影響評価実施計画書」の広告・縦覧が開始される。
・4月 岡山県・岡山市へ「阿部池のチュウヒ保護願い」を提出。
・4月 岡山県へ「岡山パブリックゴルフ場機能回復工事の係わる環境影響評価実施計画書」に対する意見書を提出。
・6月 同和興産より、支部が県へ提出していた「阿部池環境影響評価意見書」に対する事業者としての見解について文書による回答を得る。
・6月 同和興産より、「阿部池アクセス技術計画書」の県への提出に対する説明を受ける。
・10月 同和興産より、「阿部池埋め立て工法」について説明を受ける。
・11月 岡山市水道局に「浦安ポンプ場建設に伴うチュウヒ保護対策案」を提出。  
2002年 ・5月 岡山県生活環境部・岡山市環境局に「阿部池のチュウヒ保護の要望書」を提出。
・5月 浦安土地改良区・農林水産省中四国農政局に「阿部池のチュウヒ保護の要望書」を提出。
・5月 岡山市環境局より「阿部池のチュウヒ保護の要望書」に対する回答を得る。
・6月 岡山県へ「岡山パブリックゴルフ場機能回復工事の係わる環境影響評価準備書」に対する意見書を提出(公告後・縦覧後)
・7月 同和鉱業より支部の「岡山パブリックゴルフ場機能回復工事の係わる環境影響評価準備書」に対する意見書に対する事業者の見解説明を受ける。
・8月 岡山県へ同和鉱業から提示された「岡山パブリックゴルフ場機能回復工事の係わる環境影響評価準備書」に対する事業者の見解について、支部より再意見書を提出。
・10月 阿部池工事の監視活動のためセスナ機を飛ばして航空写真撮影を実施。 
2003年 ・9月 岡南飛行場のチュウヒ繁殖場所確認のため飛行場内へ立入調査実施。
・9月 同和興産に「阿部池の野鳥保護について」として、埋め立て工事に際してのチュウヒやカモ類等の保護について依頼した。 
2004年 ・7月 岡山地方振興局森林課へ「阿部池のチュウヒ保護願い」を提出。
・11月 同和興産と協議「阿部池埋め立て工事終了」報告を受ける。 
2005年 ・5月 同和興産と「阿部池の護岸修復工事」について協議実施。 
 
工事後の阿部池
 以上 1984年に「阿部池サンクチュアリ計画」構想を打ち出し、阿部池埋め立て問題へと発展し、チュウヒ保護に取り組み、21年が経過しました。結局、念願の「サンクチュアリ」建設の実現にはなりませんでしたが、岡山市街地に近いこの地に「野鳥の聖域」として市民の皆さんに認知され、多くの野鳥が休息できる保護地を会員の皆さんと共に、これからの子供たちに残すことができた運動であったと思います。

 これからも「野鳥の楽園」としての阿部池の保全に務めてて行きたいと思います。
 
(以上は、支部報「野鳥おかやま」1998年3月号および30周年記念誌「やませみ」より転載しました。) 


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