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デリカ(三田無線研究所)から、昭和30年代初期に発売されたHFコンバータです
3.5〜50MHz ハムバンド6バンドを、1.5MHzに変換するコンバータです
バンド切替は持たず、プラグイン・コイル・ユニットの差し替えによりバンド選択を選択します
その昔の National(US) HRO みたいです
当時、IFが455KHzのシングル・スーパー・ヘテロダイン方式が一般的な受信機の構成でした
そのものを親機に、ダブル・スーパー・ヘテロダイン方式にアップ・グレードしようとする装置です
可変の1st-IFとして親機を使用する、クリスタル式のコンバータを採用した、コリンズ方式のダブル・スーパー・ヘテロダインがある一方、本機のように、固定の1st-IFを採用し可変ローカル・オシレータを使用したダブル・スーパー・ヘテロダイン方式も、数多く存在しました(イメージ混信から逃れるため、IF周波数を高くとった)
古くからのメーカーは、この方式の採用でした
コリンズの登場は、いわば新しい「風」でした
本機ですが、Kit価格で¥6,800(球無し) とあります
またプラグインユニットは、¥1,500/1バンドとなっています
1963年 大卒初任給平均が ¥16,000 の頃です
この後、3.5〜28MHz帯をカバーするコイル・パックを内蔵して、バンド切替SWを使うモデルも発売されましたが、高名なのは本モデルです |
各バンドについては、このダイヤルのように展開されます |
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うんちくは、創業者である茨木悟氏(J1FQ/J2IH)の記事が、CQ誌ほか多くありますので、そちらを探してお読みいただくのが良いと思います
こちらで手掛けてみた様子は、TRIO 9R-59+DELICA のページでご紹介しています
表記価格については、その時期によって異なります(確認した時期の広告から引用しています) |
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シャーシ上面です
リアパネル側から写したもの
整流管、定電圧放電管を含め、5球構成です
ダイヤル糸は切れていましたので、やや細いものですが手持ちの糸に張り替えました |
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シャーシ下面
キットを組み立てたものに違いないと思います
平滑用チョーク・トランスがデカい! |
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リア・パネルです
ヒューズホルダにはちゃんとカバーがかかっています
アンテナ系の入出力は、全て陸式ターミナルです
M型コネクタではありません
当時、同軸ケーブルは、高嶺の花 |
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このコイルユニットは、28MHz用です
・ANT入力
・RF出力
・オシレータ
この3つのコイル・セットです
コンタクト部は、バナナ・チップ同等です
実用には、発振の安定度が「肝」です |
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