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上蓋を開けると
天井(天板)に、内蔵スピーカーが取り付けられています
TRIO HFトランシーバで言えば、TS-311が近い構造かなぁと思います
IF:3395KHz
VFO:4.9〜5.5MHz
TRIOの十八番です(HeathKitのCOPY) |
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ユニット化
個々のユニットは、もともと完成品です
クリスタルフィルタが見える基板は送信ジェネレータ部で、キャリアバランスの再調整をしました
その右は、IF・検波部
その右のIFTの並んだ基板はノイズブランカ―部
その下に、100KHzマーカークリスタルが見えます
VFOの下は、受信AF部
その右は、送受RF部
ご覧のように、同調VCの駆動は、チェーン駆動です
(TS-511と同世代かな) |
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シャーシ底面
バンド切替は、クリスタルの切り替えのみ
このモデルでは6個のオプション追加スペースがあります
その下に見えているクリスタルは、USB,CW用の3396.5KHzのもので、LSB用の3393.5KHzはオプションのようです(HC-6/Uソケットが見えます) |
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入手時の簡易なチェックでは、大きな問題はありませんでした
平衡変調キャリアバランス調整、IF/RF回路の調整だけでカタログスペック以上が得られました
その後、場所を動かしてエージング(通電テスト)をしていたところ、焼けた匂いが・・・・
ファイナル部の周りが異常に高温です
急いで電源を切って、裏蓋を開けて点検です
なんとファイナルバイアス回路のRFCの半田付けがテンプラ状態で、外れていました
バイアス「0」で、通電していました
本機は、キット・・・ほかにも今後同様のトラブルが発生するかもしれません
組立対象全て、半田付けのやり直しも(500ヵ所はありそう)ありですが、対処療法とすることにします |
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オプション設定であった、LSBクリスタルを入手して組み入れました(TS-520用)
さんざん痛めつけたであろうS-2001についても、程度の良いものに交換しました
この作業中に、半田付け不良4ヵ所を見つけ対処しました、いずれもIF基板の裏です
この先、まだ出てくるかも・・・・そこはキットです!
RITのセンター位置も少しずれていましたので、この際に調整しました |
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当時のTRIO VFOの安定度の良さは定評がありました
本機も安定度とリニアリティについては非常に良好です
受信感度については、あまり良くないような風評があったように思いますが、実際に計測してみると全然そんなことはありません
SSB,CW 0.15μV 入力信号のON/OFF S/N10db
AM 0.5μV入力時、変調のON/OFF S/N10db
を確認しました
高感度です
当時のスペックを確認すると
SSB,CW 1μV S/N10db以上
AM 3μV入力時 S/N10db以上
と、ずいぶん控えめな?記述でした
Sメータの振れについて
HFマシン同様の、おおよそ40dbμVでS9です(渋い!)
昨今のV/UHFマシンにあっては、20dbμVでS9のようなものもあるようで、Sメータの振れだけで感度を語ることはできません
AMについては簡易な対応…受信は狭帯域なSSBフィルタをそのまま使用、送信は低電力変調です
送信パワーは、現状で、SSB/CWにおいて12W強です |
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2022.04 JA4FUQ |