完成形 外付けLPFとセットです |
縁あって入手していました
あのアンテナでおなじみのクリエートデザイン社製の高周波電源です
いつかは・・・と、数年手元に置いてありました
作りはとてもしっかりしています(電源内蔵で、500W連続稼働仕様)
オリジナルのままで(13.56MHzの定数で、ドライバアンプの入力にATTで減衰させた)14MHz帯の出力を入力して試験すると、そこそこの性能
・パワーゲイン
・リニアリティ
が得られることが分かりました
半導体リニア・アンプに手を付けるのは初めて
良い教材かと思い、オールバンド化(ICOMバンド情報で自動切替)を目標にスタートしました |
当初は、数W〜10Wクラスエキサイタのための簡易200Wアンプにと思っていましたが、意外と実用になりそうと言うことで、少し本気になりました!?(できるところまで実験を進めようと思いました!)
ファイナルアンプは、2SC2652 x2 このものを2組使っての合成です
アマチュア業界で言えば、八重洲 FL−7000 アイコム IC−2KL リニア・アンプと同様の構成です
13.56MHzの水晶発振回路と、ドライバ回路がその前に入っています
ドライバ回路の入力では5mWもあれば、フルパワーがでますが、リニアリティはイマイチ
エキサイタから最大20W程度で、直接ファイナルアンプをドライブするようにしました
まずは、28MHz帯という元の設計より高い周波数での安定動作
そして、各バンドに必要なフィルタ(LPF)を、切替を含めてどうするか・・・が、今回のテーマとなりました |
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ケース背面というか、外部とのやりとりはこんな感じ
このようなバラックでも、動作に問題はないようです
RF系の切替は、手持ちの同軸リレーを2個繋いで行いました(スルー回路は、変換コネクタでリレーどうしを直結!)
バンドフィルタ(LPF)は、自作しようと思って「トロイダル・コア活用百科」も購入したのですが、手を抜いて?AMERITRONの製品(ARF−1000)を入手し、RF回路の途中に入れました(本体横から、同軸ケーブルと、制御ケーブルを出し入れしています!)
左に見える「白いもの」は、モーターにも使える調光ユニットです |
コンバイナ(出力の合成)以降については、フィルタ部分を除きオリジナルのままです
元のπ型フィルタのところを外に取り出して、そこにARF−1000を接続しました
電源/制御部(保護回路など)もオリジナルのままです(ドライバーアンプは取り外しました)
元の状態では、出力フィルタは、π型1段と貧弱・・・そして、21MHz以上で、それ以下のバンド出力の半分程度しか得られませんでした(電流だけは流れる!)
RFアンプ部の定数(C)については、FL−7000等を参考に変更しました(全て計測して決めたわけではありません、この横着の結果が、そこそこOKでした)
ADF−1000は、14MHz以下については、何も問題はなかったのですが、21MHz/28Mhz帯についてはカットオフ周波数が低めにでて、パワーがロスすることが分かりましたので、Cのみ変更してカットオフ周波数を持ち上げました
リニアリティ(適正ドライブ)チェックは、TwoTone信号の波形を見て決めます
空冷:オリジナルのままでは排気側でも「もの」が飛んでいくくらいの勢い、また送風音も大変大きい強力な仕組みでしたので、モーターにも使える調光ユニットを途中に入れて調整が利くようにしました(元々は連続仕様ですから、強制空冷が強力なのは当たり前かも) |
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緑色をした蛇の目基板が、今回のミソのひとつです
AVRを使って、ICOMバンド情報(電圧情報)から対応するリレーを駆動し、さらにARF−1000のバンド切替リレーを駆動します
スタンバイは、同軸リレーを駆動するのみ(出力側はAC100V駆動、動作音が大きい!)
フロントにある、オペレーションスイッチにあるLEDの点灯電圧を横取りして、無線機本体からのスタンバイ信号と組み合わせて(ANDで)使用しました
こうすることで、元々持っている保護回路が働くとLEDが消灯、強制的に受信状態になります
ご覧のように、電源とRF部が、体積を2分です(基板の下は電源部)
蛇の目基板の右は、オリジナルの水晶発振/制御基板です |
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TwoTone波形/ダミーロード負荷
14MHz帯 フルパワー時(500W:ドライブ20W程度)
各バンド出力について大きく変わりませんが、やはり28MHz帯においては、ローバンドに比べ30%位のパワーダウンが認められます(波形の頭がつぶれない範囲、流れる電流も減少)
各バンドで、最大パワーで使用することを求めるには、調整あるいは定数の変更などまだまだ改善点があるのかも知れませんが、当初の目的どおり軽く使うのであれば、これで十分そうに思われます |
3.5〜28MHz帯において、バンド切替操作を要しないパワーアンプの完成です(10MHz帯を除く/756PROVにその出力がない! 1.8MHz帯もバンド切り替えだけはできますが、今度はアンプ能力が追いつかない!)
現状のままでは、CWブレークインなどには同軸リレーがうるさくて不向きですが、SSB運用なら実用になります
パワーゲインの違いなどで、各バンドごとにドライブパワーの調整は必要ですが(オーバードライブ防止のALCなど考慮していません)、そこはアマチュア無線で、日頃からこれらの操作は必須で何とも思っていませんので、ここはスルーです
入力インピーダンスマッチについては、無線機本体のアンテナチューナのお世話になることでクリアします |