6/19//2005 吉備雑感日記  記事
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「都会のネズミと田舎のねずみ」

このタイトルのお話を初めて知ったのははたして何時のことだったでしょう。たしか、都会と田舎に住むネズミがお互いの生活空間であるそれぞれを行き来して比較するような話だったと思います。話のまとめとしては、「都会と田舎、どちらにも一長一短がある」というようなものだったと思いますが、はたして本当のところはどうだったか。詳細はもちろんですが、その出会いが何時だったかも忘れるほど、ずいぶん昔の事であったのは確かです。
 
都市とムラ、反自然と自然、文明と文化・・・三つ並べたこの対比。今日の新聞記事(2005年6月19日付け山陽新聞・「山陽時評」<文明と文化のバランス>)でこの対比関係を論じているのを興味深く読みました。「文化」を「ムラ社会の論理」、「文明」を「都市的な論理」として扱いながら「それぞれは長所も短所も併せ持つ、今日では否応なくその共存、バランスを求められる」とまとめていたのです。

限られた紙面もあってか、いささか性急なまとめと感じる部分もありましたが、提示されているまとめの中に「今まさに」と思われる部分があり印象に残ったのです。そして、私が思いついたのが冒頭のお話のタイトルでした。


それぞれを別個のものとして扱えた「都会のネズミと田舎のねずみ」の時代から、大なり小なりあらゆるところで否応なくその共存、バランスを求められる時代への変化です。
 

2005年6月19日の9時頃の月。口径80mm焦点距離500mmのアクロマートで撮影。新たな機材、焦点距離400mmの望遠鏡は、この500mmのものに比べたった100mmしか焦点距離が短いだけにも関わらず、デジカメでの撮影結果に違いが出ます。一言で言うと、ピントが甘い。シャープな仕上がりにならず、撮影には向かないということが次第にわかってきたのです。とにかく、ピントの山を見つけづらいのです。短焦点屈折は写真撮影に向かない・・・収差の影響によってピントを合わせるのも難しいようです。もっとも撮影を考えず観望だけなら、コンパクトで取り回しもいいのですが・・。
■ 2005年6月19日の9時頃の月。口径80mm焦点距離500mmのアクロマートで撮影。

新たな機材、焦点距離400mmの望遠鏡は、この500mmのものに比べたった100mmしか焦点距離が短いだけにも関わらず、デジカメでの撮影結果に違いが出ます。一言で言うと、ピントが甘い。シャープな仕上がりにならず、撮影には向かないということが次第にわかってきたのです。とにかく、ピントの山を見つけづらいのです。

短焦点屈折は写真撮影に向かない・・・収差の影響によってピントを合わせるのも難しいようです。もっとも撮影を考えず観望だけなら、コンパクトで取り回しもいいのですが・・。
 ■ 情報技術の進歩は、すべてでは無いにしろ、都会と田舎におけるある種の情報格差を埋めてくれたのも事実です。よく言われるテレビの影響も無視できませんね。結果、都会的な価値観が否応なくムラの社会にも持ち込まれます。一方、都会においても環境問題、エコロジーに対する配慮ほか、自然が持っている癒しの効果を求めてなど、都市文化の見直しも必要になってきたのはいうまでも在りません。世界規模では、ビジネスのグローバル化によって国対国、価値観の否応のないすり合わせが必要にもなります。


ちょと前、話題になった「田舎暮らし」。はたして今どうかは知りませんが、団塊の世代が大量に退職期を迎えるこれから、彼らの移動によって田舎のそこここで上に上げたようなテーマが語られるような気がします。


おもしろいって言えばおもしろい。

大変といえば大変。


 


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