展覧会案内・感想

2009年05月10日

 橋本関雪展
橋本関雪展 ちらし表

橋本関雪展 ちらし表
姫路市立美術館で「橋本関雪展」が開かれています。平成21年4月25日(土)〜6月7日(日)休館日/月曜

高速道路の渋滞も一段落といった連休明けの日曜日、高速道路ETC1000円の魅力もあって、姫路まで出かけて来ました。私が住んでいる吉備高原都市から所要時間約1時間半です。新幹線、高速道路、通過することは頻繁にあっても、あらためてというのは子供時代以来の訪問でした。

高速を降り、美術館を目指して走ると、流石!世界遺産、姫路城の威容がまず目に飛び込んできました。駐車場付近ではイベント、フリーマーケットが行われており、混雑していましたが、運良くそれほど待たずに近くの駐車場に駐車出来ました。

立派なれんが造りの美術館!。姫路市立美術館は姫路城のすぐ隣にありました。


昭和53年に小学館が発行した原色現代日本の美術 第3巻に「京都画壇」がありました。大学で日本画を学び始め、数年過ぎた頃でしたが、東京で学びながらも京都の日本画に引かれるまま求めたものでした。

その中で見た「木欄詩」、タヌキを描いた「涼宵」、また峡江の六月を忍ばせる軸などが目に飛び込み、当時の記憶がよみがえって来ます。いかにも漢画、中国の影響を感じさせる作風から西洋的な写実も感じさせる不思議な立体感の動物画まで、まさしく変化の時代を生きた作家という認識をあらためて感じました。

大学で見た「玄猿」、京都で見た「意馬心猿」、なかでも「意馬心猿」は技術面でも印象深く記憶していました。墨の使い方、胡粉との関係、暈かしなど、ひかれるものを感じたのです。

円山応挙、竹内栖鳳、西村五雲、西山翠嶂、どこかで感じる類似性。人物表現も時代によってどんどん変化しているのを感じます。裏箔を使った屏風作品、知的な構図、ひとを食ったような洒落っ気も描かれた鹿に感じたり、楽しんでみることができました。屏風作品など、会場にもう少し引きが有ればもっと全体から受ける印象もかわるように感じました。

古典的と思われる技術、価値観が明治、大正、昭和といわゆる近代、個人の解放とともに展開して行く姿。その技術が守る物があるからこそ何かをつなぎ止め、輝いているとそんなことを思いました。大正から昭和初期、日本画はある種の黄金期を迎えていたのだと思うのです。

最後、出口付近に使用した印、絵の具、刷毛が少しですが展示されていました。刷毛の毛が細く柔らかそうなこと、印象に残る展覧会でした。


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