展覧会案内・感想

2010年05月30日

 清宮質文展 Seimiya Naobumi
清宮質文展 リーフレット

清宮質文展 リーフレット
倉敷市立美術館で「清宮質文展」が開かれています。
平成22年5月28日(金)〜6月27日(日)
休館日/毎週月曜日
問い合わせ 倉敷市立美術館
電話 086−425−6034

清宮質文さんの作品をこれほどまとめて一度に見たのは初めてです。強い日差しを感じさせる季節の始まりの今、美術館の外、その温度を知らぬ間に取り去って、作品を覗き込む自分自身の、いつかどこかで感じた何かを次々に呼び起こします。ロマンティックな気持ちがじわじわと滲み出る様に。

聞けば、今回の展覧会、お一人のコレクター所蔵作品が中心となって開催ができたとか。


一般的な社会では、強いもの、声が大きいものが否応無く眼、耳に飛び込んできて、その存在を主張します。一方、それ以外のものと呼ばれる存在は、文字通りそれ以外として片隅に置かれ、多くの人間にとっては出会いの機会さえ失ってしまうことになります。

美術作品とそのコレクターの関係において、まれにこうした一般論が通用しない必然とも言うべき幸せな何かしらが存在するということを実感する事があります。

コレクターも作品を選ぶ様に、また作品もコレクターを選ぶのです。


なかなか作品を実際に見る事の少ない作家です。

美術館に実際に足を運び、はたしてこの展覧会で何を感じるか?
それはもしかしたら、自分自身の心の奥深く沈む何かかもわかりません。

巨大な作品ではなく、それぞれが小さなその姿。絵肌自体も魅力です。
自分自身から近づいてみませんか?。


木版画の技法の紹介もあります。
バレンに対するこだわり、使った道具。もしかしたら、自分もちょっと作ってみたくなったりして、、、、、。

「じんわり」を見に行ってみませんか?。