展覧会案内・感想

2013年06月06日

 美作の美術展
美作の美術展 リーフレット表

美作の美術展 リーフレット表
岡山県立美術館で美作建国1300年記念協賛展 美作の美術展 が行われています。2013年5月31日(金)〜6月30日(日)開館時間 9:00〜17:00 5月31日、6月28日は午後7時まで 入館は閉館30分前まで 休館日・月曜日

 鍬形寫ヨ作の「江戸一目図屏風」。東京スカイツリー展望デッキのレプリカ展示が話題となりました。岡山、美作との縁は?というと、なんと津山藩のお抱え絵師だったのです。江戸生まれの元浮世絵師の寫ヨ、異例の出世でお抱え絵師となったのだそうです。

 会場入ってすぐの古代に始まり、キリッとした仏像展示がそれに続きます。素晴らしい仏像、横から、斜め後ろから、しばらく見入りました。

 続く宮本武蔵の水墨画、少し前の大河ドラマで主役としてとり上げられたこともあって美作の名前も広く全国に認知されたことと思います。宮本武蔵の作だから特別という意味ではなく、墨絵自体として、なかなか良い墨色を感じさせてくれたように思います。

 詳細、繊細に描かれた掛け軸が多く並びます。

鍬形寫ヨ作の一連の作品も同じ。このように緻密に描くことの意味とは?と、ふと考えたりもしますが、それが主君があって、使える者の勤めとしての作業以上に何かを感じさせるからこそ、やはり惹かれるのでしょう。

 川沿いの柳並木の描写をはじめとして、水の流れ、緑、自然の捉え方。植物の描き方に大げさな言い方になりますが、愛を感じるのです。愛しく思う自然、当たり前のことなのかもわかりませんが、細やかなその描写の中に寫ヨならではの何かを感じるように思いました。

 記憶に新しい、岡山県立博物館での正阿弥勝義の凄い金工作品展示。数は少ないですが今回もいくつか展示されています。

 有元利夫さん!も津山生まれだとか。

 過去から現在まで、ゆかりの方々の作品も集まった展覧会です。

 細密に描写すること、もしくは作業することの意味・・・、そんなことを個人的に思った展覧会でした。このことは、続いて見ることになったMIHOミュージアムの「古代ガラス」展にも続きました。(続きは画像記事の方で・・・)