展覧会案内・感想

2014年04月20日

 岸田吟香・劉生・麗子展
岸田吟香・劉生・麗子展 リーフレット部分

岸田吟香・劉生・麗子展 リーフレット部分
 岡山県立美術館で山陽新聞創刊135周年記念「岸田吟香・劉生・麗子展」知られざる精神の系譜・が行われています。2014年4月18日(金)〜5月25日(日)開館時間 9:00〜17:00 4月25日、5月23日(金曜)は午後7時まで開館 入館は閉館30分前まで 休館日4月21日(月)、5月7日(水)、12日(月)、19日(月)

 岸田吟香が新聞の発行に関わった人物であり、またジャーナリストとしても活躍した人物であったことも関係してか、地元岡山の山陽新聞社創刊135周年記念でもあるこの展覧会、新聞紙面を模した凝った展覧会案内・リーフレットが作られています。以前、山陽新聞の企画連載「吉備悠久」取材で紀田順一郎さんと共に岡山の各地を巡ったおりのことが思い出されます。美咲町の岸田吟香記念館、吉備中央町の円成寺、吟香が旭川を下って岡山に出、そして東京に向かった事など、またヘボン式ローマ字・・・ヘボンがヘップバーンと同じ語句の発音の違いであること、このヘボンが和英辞書を作るおり編集を手伝ったことで目薬の調合を教えてもらい、その販売を行った話、広告、コマーシャルについてなど、取材そのおりおりに紀田先生からお聞きしたのです。
 
 絵描きである岸田劉生はかねてより知っていましたが、この展覧会では、その父がこの国の絵画史の中で果たした役割についてを紹介しています。西洋絵画をこの国に根付かせていく先駆者達の応援者でもあったとのこと、五姓田義松、山本芳翠の渡仏への助力、高橋由一との関係など、彼らの作品も並んでいます。

 岸田劉生の絵、そのモデルとして登場した麗子。完成していない途中の絵の紹介もあり、劉生の作画プロセスを知ることも出来ました。

 劉生の描いた絵、その並びの中に単なる「光」では無い「明るさ」を感じる作品がありました。暗い背景、深く静かな絵の印象が強い劉生ですが、明るい絵の中になにか「生」の強さを感じることが出来たのです。大正という時代が持っていた空気、劉生の「明るい絵」を見直す良い機会となったように思います。