展覧会案内・感想

2015年05月30日

 春コレクション 花笑み
春コレクション 花笑み チラシ表

春コレクション 花笑み チラシ表
 井原市にある華鴒大塚美術館で「春コレクション 花笑み」展が開かれています。平成27年4月10日(金)〜6月7日(月)休館日6月1日 午前9時〜午後5時 ただし入館は4時30分まで

 館蔵のコレクションをテーマにそって選び、展示しています。大規模な企画展の開催は、確かに目を引きますし、注目を集めるのも確かなことです。しかし、諸処の事情もあって、そうした展覧会を頻繁に開くことが出来ないのも確かなことでしょう。手持ちの作品でいかに多くの方に興味を持ってもらい、そして来館を促すことが出来るのか。

 一方で企画展の頻繁な開催の良し悪しを問う声も最近聞くことがあります。せっかく遠方から訪れたのにお目当ての館蔵品を見ることが出来ないということもあるのです。外国からのお客さま、とびっきりの日本美術を見たいと思っていたら、なんと開催されていたのは、ちょうど自国のものだったなんて話もあるのです。

 館蔵品をいかに魅力的に見せることが出来るか? 学芸員、企画者の腕次第、工夫のしどころです。

 入ってすぐ右の「はなとり展示室」、今日はまるで前田青邨ルームの様相でした。一点を除き全て青邨作品が飾られていたのです。和紙表面、絵肌を間近に見ることが出来ます。一度塗った金泥を洗い出したかのような表面、たらし込みの絵の具の食いつきの良さ。床の作品は遮るアクリル、ガラスもなく絵の具、墨の本来の発色、筆の痕跡が見えるのです。

 何故なら・・・・

今日は、<<守りたい、伝えたい日本の伝統、文化、風習【日本文化再発見講座】>>第1回 5月30日(土)14:00~15:30 紙と墨の魅力を知ろう!【講 話】 「墨と紙と日本の絵画史―その響きあう魅力」講 師:徳島県立近代美術館 企画交流室長 森 芳功 氏 開催当日。「墨と紙」、まさしく解説されるそれらを間近に感じる展示だったのです。

 講義を私も拝聴、久々に森学芸員ともお目にかかり、お話することが出来ました。思えば、和紙について、また膠造り、墨の研究も徳島県立近代美術館と縁の深い研究なのです。


 川合玉堂の「運筆」の話との関連、「筆を使う技術」の確認。絵の具の食いつきの良さ、浮いていない様子。山口華楊さんが西村五雲の弟子であることなど今一度確認することとなりました。先日、奥田元宋美術館で見た児玉希望作品と似た作品も有り、その違いを詳細に見ることも出来ました。2階展示室の麦僊コーナー、金島桂華さんの百合スケッチと本画の関係など、楽しむことが出来ました。

 講演の終わった森学芸員を案内して会期明日までとなった田中美術館の「平家物語展」に立ち寄りました。外は雨、天候によってまた色も違って見えたりもするのです。あくまで心理的なものがおおきくはたらいているのでしょうが・・・。

 会期もあと僅かになりました。並ぶのが小品ならではの興味というものもあるのです。ほど近い笠岡市立竹喬美術館では、笠岡出身の油彩画家、池田清明展(7月12日まで)が開催中です。

 田中美術館をあとにして国道313号を東へ、途中には高梁市立成羽美術館があります。岡山がいかに個性的な美術館が多い県なのか、地元にずっといると忘れてしまいそうになりますが、これはやはり特別なことなのだと思うのです。

 
※<<守りたい、伝えたい日本の伝統、文化、風習【日本文化再発見講座】>>の講師を仰せつかっています。
第2回 6月13日(土)13:30~15:30 紙と墨の表現を楽しもう!【講師】森山 知己 
問い合わせは、華鴒大塚美術館まで。