展覧会案内・感想

2015年10月11日

 ゆめじ×えいじ
ゆめじ×えいじ ちらし表

ゆめじ×えいじ ちらし表
 夢二郷土美術館で「おかでんミュージアム+水戸岡鋭治デザイン」ソフトオープン記念 ゆめじ×えいじ デザイナー水戸岡鋭治が発信する夢二 が行われています。2015年9月8日(火)〜12月13日(日)開館時間 9:00〜17:00 入場は16時30分まで 休館日毎週月曜日 祝日・振替休日の場合は翌日休館 

 JR九州の駅舎や鉄道車両のデザインで知られる水戸岡鋭治さん、岡山県出身です。岡山電気軌道のMOMOなどにも関わっていらっしゃいます。夢二の多岐にわたる創作とも繋がりが感じられる多様な活躍をなさっている方なのです。さて、その方が夢二の魅力発信に関わられている。インダストリアルデザインと一般的に言われる場を主たるフィールドにされている方です、夢二の描くアンニュイな雰囲気を醸し出す女性像をはたしていかに料理されるのか。

 夢二の持っているデザイナー的な側面!とも関連が考えられます。

会場では、水戸岡さんのバスのデザインや鉄道に関する展示、夢二の多様な作品が並びます。

 私が気になったのは、夢二の冷静な言葉です。パネルにされ、水戸岡さんの言葉と並ぶ夢二の言葉。仕事とはなにか、働くことに関するイメージが現れるそれらが心にとまりました。

 最近聞く話に、以前ほどではないにしろ芸術系の大学、学校に通い学ぶ生徒たちが、卒業後、どのようにして作家になれるのか、また働いてよいのかがわからず、途方に暮れてしまう人が多いのだとか。「芸術家の生き方とはそういうものだ!」と、仰る方もいらっしゃるとは思いますが、そのようにして生き残っていく事ができるのはほんのごく一部、限られた人たちなのです。他の多くは経済的な困窮と向き合うことになります(ずっとパトロンでいてくれる方がいらしたり、また資産を残してもらえる幸せな方もいらっしゃるとは思いますが・・・)。
 このような現状に対応すべく、東京では芸術系学生に対しての、生き方講座、生活をいかに作っていくか、働くことなどにかんするセミナー、相談会等が行われているそうです。


 夢二の言葉、夢二がどのように仕事(創作)を捉えていたか!

 水戸岡さんのお仕事が本人だけで完結するものではなく、その性格上より多くの方々、社会との関わり必然的に多いものであること、そんなことも考えながら、展示、「言葉」に触れてみるのも興味深い展覧会のように思います。