展覧会案内・感想

2017年01月07日

 新春の寿ぎ 扇面 心擽るかたちの世界
新春の寿ぎ 扇面 心擽るかたちの世界 展チラシ表

新春の寿ぎ 扇面 心擽るかたちの世界 展チラシ表
 井原市にある華鴒大塚美術館で「新春の寿ぎ 扇面 心擽るかたちの世界」が開かれています。平成29年1月5日(木)〜2月12日(日)月曜日休館 午前9時〜午後5時 ただし入館は4時30分まで

 末広がりのおめでたい形として好まれてきた「扇面」。西洋基本の矩形、FだとかPだとかMだとかではなく、扇面の中にいかに生き生きとした画面を作り出すことが出来るかと試みられて来たのです。ある場合は実使用の扇子として、凸凹、織り目、骨もある状態で描かれ、またある場合は、扇面という形こそが大切と、扇子として仕立てることなく、もしくは扇面こそが目的と、デフォルメした形として描かれたそれぞれが展示されています。

 きれいに軸装や額装されていても、折り目を残したモノ、凹凸に筆の痕跡を残したモノなど、かつてそれが実使用の扇子であった、扇子として描かれたものであることをしのばせる作品も有りました。また池田遥邨の大きな屏風では、かつて襖として仕立てられていたことをしのばせる引手の後なども見られ散らし扇面の台紙としての紙の加工、合わせも見どころの一つとなっていたりします。

 画面の基本の大きさは、デフォルメがあったとしても「扇」です。それほど単体で巨大なものはありません。見やすい、描く作業が身近に感じられる作品ばかりです。扇面なりの構図取りなどに注目して見てもよいでしょう。

 この他、児玉希望の六曲一双、鷹の描かれた屏風や、著名な画家によって吉祥の形として描かれた、鶴、富士、早春を感じさせる、梅なども並びます。

 画面の形の面白さ、吉祥の絵柄、この国の正月らしい展覧会です。

 入口入って右、華鴒展示室では、曽我英丘さんの新春新作展が同時開催、扇面に描かれた作品も展示されています。