展覧会案内・感想

2017年11月15日

 近代動物画の冒険 木島櫻谷 
近代動物画の冒険 木島櫻谷 展チラシ表

近代動物画の冒険 木島櫻谷 展チラシ表
京都の泉屋博古館で「近代動物画の冒険 木島櫻谷」展が行われています。10月28日(土)〜12月3日(日)まで。休館日:月曜 開館午前10時〜午後5時まで 入館は4時半まで。

 流石!このシーズン、興味深い展覧会が目白押しの秋の京都です。せっかく立ち寄ったからには何か一つでも見て帰ろうと駅をでました。さて、何処に行こう?。予想はしていたのです。時計は午後3時少し前、週末・・・京都駅のバスターミナルに並ぶ人の列に呆然としました。

 一番近い100系統、このバスに乗れば、京都国立博物館も近代美術館もそして京都市美術館も行けます。もう少し乗れば泉屋博古館、そして橋本関雪・・・・。なるべく遠くが人が少ないのではないか・・・。上手く行けば、泉屋博古館の木島櫻谷、そして橋本関雪も見ることが出来るかも。

 というわけで、泉屋博古館の木島櫻谷展へ。

このように書いてしまうと、本当に偶然に立ち寄っったみたいですが、イエイエ違うのです。チラシの画像、このキツネは、「寒月」のそれ!。昔から気になる絵だったのです。思えば2013年にも観に来たのです。あのおりは展示替えで見ることが出来ませんでした(しかし、これ又偶然にその後行くことになった東京で見ることが出来たりするのですから縁とは不思議なものです)。

 雪にほんの僅か残した墨跡が複雑な起伏、ニュアンスを生み出します。焼いた群青で表現された竹林、竹がまた奥行きに大きな効果を出しているようです。

 奔馬図、竹林老狸、技の冴えを感じます。竹内栖鳳、西村五雲と続く流れとはちょっと違うこの感じ。

 筆の当て方。前回とは違ったところが見えたように思います。

 展示されていた絵具、刷毛などの資料。なかなか興味深いものでした。なるほど、この太さ、形の連筆なら動物画に有効に使えたように思います。毛の腰もおそらく・・・。 楽しめました。

 上手く行けば橋本関雪も・・・。しかし、バス停に並ぶ人の列をみて降りることを止めました。京都駅まで満員、積み残しも出るほどのバス。普段の二倍程度の時間がかかり京都駅についたおりには真っ暗闇。一路、岡山に帰りました。

 渋い展覧会ですが、おすすめです。