展覧会案内・感想

2018年05月06日

 日本画の伝統 華麗なる京都画壇
日本画の伝統 展 チラシ表

日本画の伝統 展 チラシ表
 井原市にある華鴒大塚美術館で「日本画の伝統」展が開かれています。平成30年4月20日(金)〜6月17日(日)休館4月23,5月1,7,14,21,28,6月4,11日 開館時間9時〜午後5時 ただし入館は4時30分まで

 館蔵品による展示。今日、定義することが難しいから「日本画なんて無い」といった議論もある仲、伝統継承において京都という地域が果たしてきた役割を再確認させてくれる企画展となっているように思いました。もっとも「日本画」自体の定義が難しいのにその伝統に焦点をあてるなんてどのようにすれば・・・・とも言えそうですが、逆にだからこそ展示作品のセレクト、作り出される流れの中に企画者の考える「日本画」そしてその伝統が現れるのだと思います。

 私がやはり注目するのは「絵肌」です。また一見写実的に見えるそれが単に見たままといったリアリズムではないところにも手がかりがありそうです。

 竹内栖鳳、上村松篁、山口華楊、花鳥画の大家の作品、また人物を描いた橋本関雪作品の屏風も展示されています。田能村直入、富岡鉄斎、文人画とよばれた存在との関係も興味深いところです。

 この岡山で日本画を学ぶ大勢と一緒に模写を行った入江波光さんの「葡萄に栗鼠」の掛け軸も展示中。私の好きな土田麦僊の金泥に群青、極僅かな絵具で描かれた藤の花に蜂の絵も並んでいました。