展覧会案内・感想

2019年10月10日

 華麗なる美人画展
培広庵コレクション 華麗なる美人画展 チラシ表

培広庵コレクション 華麗なる美人画展 チラシ表
新見美術館で < 培広庵コレクション 華麗なる美人画展 巨匠たちの美人図鑑 > が開催されています。2019年9月21日(土)〜11月17日(日)開館時間9時30分〜17時入館は16時30分まで月曜日休館 但し10月14日(月)、11月4日(月)は開館

 都会ではここのところしばらく美人画がブームとか。たしかに花、風景の展覧会はこれまで頻繁に開かれてきたように思います。その中で人物を扱うものはやはり少し少なかったかも。

 展覧会のみならずムック化、書籍として本屋に並ぶ今様美人画は、流石にイメージする美人画、昔の「松園、清方、浸水、小波、紫明・・・そして夢二」とは違います。何が一番違うのか?人物自体の表現、明確にそのキャラクターとしての何らかを昔に比較して強く感じさせる様に思います。加えて衣服、余白の扱いでしょうか。

 今回、それぞれの絵に使われている絵の具、技術に触れながら、日本画らしい何か、日本画と呼びたい要素について話す機会をいただきました。はたしてお集まりいただいた皆さん、楽しんでくださったかどうか。
<その節10月6日(日)はありがとうございました。>

 続いて同日午後行われたワークショップでは、美術館にならんだ美人画の絵肌、絵の具の扱いの勘所、胡粉の扱いについてに注目、体験できるプログラムとしました。
こちらも楽しんでいただけたとしたら嬉しいです。ありがとうございました。

 画面近くで見えてくる、髪の生え際の面相の線の細さ、表現力。筆跡、刷毛跡を感じさせない絵肌、泥絵具仕立ての妙。季節の表現、教養も求められる絵の見立て。画面近くに寄る事が出来、細部もみられる展示が嬉しいです。

 今の美人画と一番の違い、絵肌。こんなところに日本画とはと定義に使えそうな発見があるのです。おすすめの展覧会です。