岡山市内における水鳥観察のメッカである阿部池は、農業用のかんがい・ 排水用の池として50年ほど前に造られ、現在は民間会社の所有となっています。
阿部池とその隣の児島湖一帯には毎年秋になると多数のカモ類が渡来し、 最盛期にはその数は2万5千羽以上になります。阿部池・児島湖でのバードウオッチングの中心は何といってもカモ類です。
ここでは、これまでに21種類のカモが確認されており、西日本では珍しい天然記念物のマガンが 越冬することもあります。
阿部池に来るカモ類はおもにオナガガモ、ヒドリガモ、コガモなどの いわゆる淡水ガモが中心で、時には純白の羽が美しいミコアイサの群れもあらわれます。
一方、児島湖に多いのはホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモといった海ガモで、 彼らは水に潜って餌をとっています。湖の中心に陣取った海ガモの群れは2万羽を超すこともあります。
カモ以外では阿部池に隣接する岡南飛行場の滑走路周辺にいるタゲリや、児島湖の中の杭にとまる ミサゴも一見の価値があります。
また、最近は毎冬、阿部池のアシ原でツリスガラの群れがよく観察されています。 西日本一帯で数の増加が伝えられるこの鳥がどこまで増えるのか注目されています。
阿部池の野鳥に関するパンフレットを作りました。
探鳥会などでご希望の方にお配りしています。
|