キャンバス型と黄金比の関係
誰しもいたずら描きををするときに、F,P,Mといったキャンバス型を意識することはないと思います。
絵を描いてみたいと考えて画材屋に行くと、スケッチブックの大きさや、まさしくキャンバスにこのF,P,Mといった言葉を見つけたり、号数などという言葉に遭遇することになります。
はたしてこのキャンバス型というものがどんなものなのかを知ることにどんな意味があるのかはさておき、避けて通れない形ならば、一応手がかりとして見ておく意味はあると思います。昔々何処かで聞いたそれぞれの形の由来、売られているパネルなど厳密には異なっている比例のモノもあるようです。あくまで参考までに。
最初は描く対象に応じて、適当な形を選ぶことから始めます。
F型はM型黄金比の長方形を縦に二つ並べた形です。
それぞれ、対角線とそれと対峙する角から引いた垂線を描いています。○で表された場所が画面の中で重要な視線を集めるポイントとなると聞いた事があります。ただし、実際に描くものにも形があり、さらに描く物が一つでなければよりそんな単純な話しでないことは明らかです。新たに描き込まれたそれぞれが相互に新たな関係を作り出すからです。
絵画の技法書などで、既に描かれた絵をもとに構図を分析する記載も見られますが、初心者には大変難しい概念のようにも思います。これらの形がどのように出来たかを一応知ることで、最初に紹介した3分割法よりすこし複雑な分割方法の手がかり程度として描く中で自分なりの構図を作るとよいでしょう。
重要なのは、描こうとしている「何か」、主題となるものを探し、明らかにしながら、画面としてのバランスをいかにとるかなのです。
※いろいろなことを書きました。しかし、平面上の表現として絵画が多様化した今、構図をどのように捉えるかについても、様々な考え方があると思います。あえて決まり事を壊すこともアリなのです。
古くからある伝えるための文法を学ぶというスタンスで学ぶのが良いかもわかりません。また、この国ならではの表現を考える手がかりがもしかしたらこんなところにあるかもと思う今日この頃です。
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