裏打ち-その2(迎え打ち:参考)
本紙を裏返しにして霧吹き、もしくは水刷毛で水分を与えて本紙を伸ばします。
裏打ち用の紙に糊を付けます。参考:本紙が麻紙などの場合、やはり楮ベースの和紙でももう少し厚い石州紙、細川紙などが使われる事があります。また、大作では裏打ち紙一枚では紙の大きさが足りません。何枚かを<食い裂き>で加工し、ほつれた繊維と繊維で繋ぎながら裏打ちをします。絹は描き終わったあと、保存の為にも枠から外し、裏打ちを行います。ただし、絹の裏打ちは大変難しいので、表具屋さんに頼んだ方が安全だと思います。ただし、一度ぐらいは経験の為に試してみるのもよいでしょう。
地獄打ちとは、打つ方打たれる側が入れ替わっています。
オーバハングさせたことにより、仮止めとして一番上を決めたら、徐々に上から中央部分を密着させながら平にしていきます。
ここからは、基本的に地獄打ちと同じ作業です。丁寧に一つ一つの作業を行いましょう。経験をつむことで、ドーサの時と同じく、いろいろな紙素材を使う手助けとなるでしょう。紙の加工についても同様で、揉み紙などの表現にも重要な役割をはたします。裏打ちによって出会う体験を大切にしてください。
参考:個人的には、模写の体験をする中で、薄い紙を使う事、裏打ちにより自分の描いた線が変わって見える事、厚い紙では得られなかった墨の発色、色に気づく事、いろいろな出会いがありました。表現の為の選択枝を一つでも多く知る助けになれば幸いです。
乾燥させます。
参考:水刷毛、糊刷毛、撫刷毛など
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