NEC  CQ-P2600
NEC(新日本電気)より発売になった、144MHz帯SSB/CW 1W 携帯型トランシーバです
当時は、本家日本電気と新日本電気…後の日本電気ホームエレクトロニクスがありました
照明器具から始まった家電ブランドの新日本電気からの発売です
製品は、ミズホ SB-2Xとほぼ同じ・・・ミズホのOEMだったのでしょう
CQ-P2600  
¥43,800で、1978年の発売
SB-2X     
¥42,800で、1979年の発売
本機の構成
1バンド50KHzをカバーするVXOが採用されています
IF:9MHzのシングルコンバージョンです
Mos型FET、二重平衡ICを多用した、当時最新の設計です
ノイズブランカ―も本格的なものを採用、ダイヤル照明も10秒間のディレイ付きとなっていますが、CWの送信は手動・・・マイクプレストークスイッチで行います
アンテナは、ロッドアンテナと一緒に、ヘリカルアンテナが用意されています
私の調べた範囲ですが
SB-2X(左写真)と、CQ-P2600との違いについて

価格も僅かですが異なります
付属アンテナ
SB-2Xでは、オプションのヘリカルアンテナが、CQ-P2600では標準添付です
VXOの設計
SB-2Xでは、1バンド200KHz巾で、ダイヤル1目盛あたり10KHzです
144.000〜144.400MHzをクリスタル2個でカバー、切り替えられる残り2個のクリスタルはオプション
CQ-P2600では、1バンド50KHzで、ダイヤル1目盛あたり2.5KHzです
144.100〜144.300MHzを4バンドでカバー(必要クリスタル4個を実装)
固定チャンネル
SB-2Xでは、用意がありません(オプションは、バンドクリスタルのみ)
CQ-P2600では、4個の切替利用が可能  VXOと固定CHの切替SWの用意があります
Nicd充電
SB-2Xでは、直接AC100Vに接続できるようトランスが内蔵されています(充電ケーブル付き)
CQ-P2600は、DC13.8Vからの充電か、外部で充電するかになります

とまあ、VXOの扱いを中心に、OEMとはいえ(OEM故?)、そこそこ違いはあるようです
その昔の懐かしい化粧箱
リアルな時代を知っています
内部
スピーカー内蔵面
VXOからRF部分まで
VXOクリスタルは、4個を実装
その左下のスペースは、固定CHクリスタルの装着場所
内部
IF−AF側
電池ケースは、10本用
一次電池使用時は、ダミー電池を1個使用
Nicd電池の場合は、ダミー電池を使用せず10本すべて実装します
リアパネル
内部の出し入れは、ナイロンラッチで対応
ドライバー不要です
TRIOの元エンジニアで、JA1AMHが創業したミズホ通信
ご本人の(スタッフも含め)高齢化に伴って廃業なさいましたが、持ち歩いて楽しむ無線ということに特化した製品をいろいろと開発・販売なさいました
アマチュア無線界のSONY(こちらは音楽を持ち運ぶことを目指した)みたいな、今風に言えばベンチャー企業でした
ピコトラシリーズは、高名です
そのミズホ通信ですが、大手ブランドを使ったOEM製品は、多分このものだけだったように思います
VXOを自身のブランドでは200KHz展開していたものを、ここでは50KHzと狭めて安定度というかダイヤル精度を重視したようなところも、気を遣ったのかなぁと想像されます
ということで、V/UHFには、あまり興味はないのですが、本機を取り上げました
     2023.09  JA4FUQ

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