RME 6900

RME 6900  メインノブは、純正ではありません
1959年から1962年にかけて、アマチュア無線用に販売されたもので、メインノブは純正ではありません
RME(Radio Manufacturing Engineers)製の、一般的なMT管12球で構成された受信機で、純正スピーカー RME 6901と一緒に入手したものです
RMEには、マイクロホンで有名なElectroVoiceブランドで販売された製品もあります(RME 4300
多分ですが、本機はRMEとしては最も上位にあたる受信機であったと思います
Gonset GSB-100(同時期1958年から1962年にかけて販売) とセットで、当時の シャックの再現が出来そうです
この送信機もメカニカルフィルタ、クリスタルフィルタが高価ということで、PSN方式を採用したものです
その Gonset GSB-100 と並べてみました(2023.09)

外部アンテナをつないで実稼働中の様子です(AC100Vでの仮運用)

メインノブは、純正ではありません
純正スピーカーが一緒に入手できたことも感激だったのですが、見た目も驚くくらい綺麗で、ほとんど何もすることなく、ちゃんと受信します、改めて驚きです
ただ14MHz帯以上は、周波数ドリフトが気になりますが、同じダブルスーパーヘテロダイン方式であっても、コリンズタイプではありませんから、これはいたし方ありません(14MHz帯の受信には11MHz台の自励発振が必要、第1IF 2.195MHz固定)
メカニカルフィルタ、クリスタルフィルタが高価でしたのでLC方式のフィルタの採用ですが、実際に受信してみて違和感はありません
メカニカルフィルタを採用し、バンドごとにクリスタルの局発を用意して、可変IF方式(これで、例えば1KHz直読など可能に)を採用したコリンズ製品は、あまりにも高価! 当時、手にできた人は、ほんのわずかの方に違いありません

本機は、MT管12球を使用した、1st IF 2.195MHz 2nd IF 57KHz のダブルスーパーヘテロダイン方式で、
10.0 − 11.0MHz
3.5 − 4.0MHz
7.0 − 7.3MHz
14.0 − 14.4MHz
21.0 − 21.5MHz
28.0 − 29.7MHz
の、HF5バンド+WWVをカバーします
選択度は、
AM  巾3.6KHz/−6db  11KHz/-60db ナロー時は、 SSBフィルタを使用
SSB  巾2KHz/-6db  7.3KHz/-60db
CW  巾0.5KHz/-6db  3.3KHz/-60db
感度は、
1μV入力時S/N 10db(AM 30%変調時)

電源整流には、シリコンダイオードが採用されており、標準で100KHzマーカーの用意があります
重たいです(約16Kg)

ハリクラフターズ SX-101A 等と同じ設計思想です
デザイン的には、コリンズに寄っていそうです

AMの帯域幅は少し狭く感じます
この点は、海外の記事を見ても指摘されていて、57KHzフィルタ部のカップリングコンデンサの容量を増やすことで巾を広げるなど具体例も示されています
モード切替部はとても目につきます
0〜100目盛のスケールダイヤルは、メインダイヤルから1/3に減速(メインダイヤルおおよそ3回転で1回転します)されていますが、直接周波数の読み取りには使えません
単にスケールです
このあたりは同じダブルスーパーヘテロダイン方式でもコリンズタイプとの違いです
が、このデザインは、もしかしたらコリンズ製品を意識したものなのかもしれません
CAL ADJは、横ダイヤルのカーソル位置合わせ用です
フロントパネル メインノブは、社外品です
当時、はやっていたのでしょう、同じ時代によく見たつまみが使われています
Sメーターは、横スケールのものが採用されています
横行ダイヤルに横スケールのメーターです
ダイヤルスケールですが、当時どれだけの周波数範囲が、どれだけの長さに展開されるか、と表示されていた例が多かったと思います
1KHz直読とかいう表現とも異なります
シャーシ上面 リアから
シャーシ上面 サイドから

オシレータ部 VCは裸・・です
コイルはシャーシ下でばっちりシールドされています

中央下に見えているクリスタルは、マーカー/100KHzです
シャーシ上面 もう片方のサイドから

サブシャーシに乗っているのは、1st-IF 2.195MHzからの変換部以降、57KHzのIF部です
見えている2個のクリスタルは、その変換のためのもので、LSB/USBの切り替えを行います
シャーシ底面

中央にはシールドされた大きなエリアが
 シールドケースを開けた状態です

安定度=メカの頑丈さ
といった内容ですね


やっと分解できました
2本用意してあった接続ケーブル
そのうちの1本、Y型端子がついたケーブルがBOX内に納めてあり、その端子同士が時々接触していました
左上に見えているのは、Gonset GSB-100
貴重な純正スピーカーかと思います(RME6901)
入手した時点で、時々ガリガリ接触不良を起こしたような受信音がします
その様子を確認したいと分解をしようとして、一体どうやったらスピーカーユニットに手が届く?・・・全く分かりません
恐る恐る試みると、樹脂製のフロントカバー?が、四隅の4本のノッチで、フロントパネルに差し込んでありました
フロントカバーを外すと、ビス4本でフロントパネルがケースに取り付く構造でした
分かってしまえば・・・ Y型端子付きのものと、RCAプラグ付きのもの2本のケーブルはそのままにしました

SSBの受信には何も問題はありませんでしたが、CW受信の様子に違和感がありました
感度が低いことと、TーNotchが効かない・・・
感度が得られていなかった原因は、予測通りIFTの同調ずれ
違和感があったのは、CW時のAGCは「OFF」であること(そういう設計…感度重視?後述)

最終的に得られた受信感度について
いずれもS/N 10dBが得られる条件です
SSB 信号ON/OFF AM 30%変調 ON/OFF CW 信号ON/OFF
 7.10MHz 0.2μV 0.7μV 手動 0.07μV
14.15MHz 0.15μV 0.7μV
21.20MHz 0.2μV 0.7μV
参考:CW受信について、AGC/OFF(デフォルト)、BFO注入レベルもフロントパネルから調整という条件ですが、なんとS/N 10dBを得られる信号入力は7MHzの例で、0.07μVです
何もノイズや混信がない状態で受信をするということは、現実ではまずありませんが、それにしてもその気になれば感度が取れるということです
BFOの周波数もフロントパネルから可変できます
115Vで動作させることで、周波数ドリフトについても、最初のAC100V動作時に比べ、そんなに気にならなくなりました(〜21MHz帯 もちろん最近マシンの比ではありません、動きます!)
こちらがIFブロック(サブシャーシ)の中身です
配線3本を外して無理やり中を覗いています
シャフトがTーNotchで、フロントパネルから直接回す仕組みです
1本のシャフトにカムが二つ
奥(左)のカムがノッチLをショート(バイパス)する接点
赤い部分を押すカムがもうひとつ
赤い部分の先は、ノッチLのダストコアに直結
すなわちカムの動きで、ダストコアを出し入れ(上下)する仕組みです
よく考えられています
問題のあったTーNotchですが、物理的に狭くなっていたダストコアの可動範囲を元の状態であろう姿に戻すことで、それなりの動作をするようになりました
ノッチの深さですが、おおよそ最大で26dB程度の減衰が得られました
2022.05追記
 2022.03   JA4FUQ

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