展覧会案内・感想

2011年09月24日

 生誕250年記念展 酒井抱一と江戸琳派の全貌
生誕250年記念展 酒井抱一と江戸琳派の全貌 リーフレット表

生誕250年記念展 酒井抱一と江戸琳派の全貌 リーフレット表
姫路市立美術館で「生誕250年記念展 酒井抱一と江戸琳派の全貌」が開かれています。平成23年8月30日(火)〜10月2日(日)

8月には岡山県立美術館で「琳派・若冲と雅の世界」が開催され、そして続く様に今回はお隣の兵庫県・姫路市立美術館での「生誕250年記念展 酒井抱一と江戸琳派の全貌」です。それにしても琳派の勢いのあること。

ここのところの慌ただしさ、疲れもあって今回の姫路はパスしようかと思っていたところ、見に行った方々から「良かったよ〜ッ」という感想を伝え聞き、迷っている所に、昨日、速達でだめ押しの?お誘いをいただいたことが決め手となりました。

第三期展示予定の「夏秋草図屏風」も出ている事ですし、急遽、今日見に行って来ました。

感想!見に行って良かったです。
久々のロングドライブ。少々疲れ気味ですが、印象を忘れないうちに。

今回一番強く感じた事。

「隅々まで神経の入った筆使い」

繊細という言葉が月並みすぎて、本当にこのたとえで良いのやらと思うばかり。形や線を描き出すのにどのように毛筆を使いこなしているのかということなのですが、結果として現れている形、線への神経の入り方が尋常じゃない所に感心したのです。緊張感という言葉ともどこか違うのです。当たり前の事を当たり前にすること、断じて緩めない神経の存在なのです。

緑青の斑の無い乗り具合、流水など線描のよどみの無さ。
真似てみれば解ります。おいそれとあのように斑なくそしてぶれなくススキや植物の細い茎がすんなりと描けるものではないのです。

先日の個展では江戸にあそぶと題して琳派の気分、一部の技術を再現してみましたが、反省です。昔の人は緩めません。

鈴木其一の絹本に描かれた風神雷神、墨の具合も今回よく見る事が出来ました。そういえば、会場中頃で見た小品お軸の鬼も良かった。「芒野図屏風」墨かな〜?、緑青を焼いた黒のようにも一部見えました。銀泥のすすきの穂、溜め具合が良かったです。そうそう銀杏の舞扇もスッキリしていて印象に残っています。そういえば細見美術館の所蔵品、かなり出てましたね。これまで本などで知っていたつもりの作品も実物に触れる事でまた発見がありました。

というわけで、じっくり見る事が出来る展覧会です。
なお、会期最終週直前の3連休の中日。混んでました。こんなに美術ファンがいるんですね!!。なお、今日は展覧会カタログが売り切れ、、、購入者には後日郵送してくれるということでした。

姫路城、美術館の様子は以下
秋の姫路 酒井抱一展 ツアー