展覧会案内・感想

2017年01月07日

 森谷南人子 多彩な試みー日本画・油彩画・版画
森谷南人子 多彩な試みー日本画・油彩画・版画 展チラシ表

森谷南人子 多彩な試みー日本画・油彩画・版画 展チラシ表
 笠岡市立竹喬美術館で 森谷南人子 多彩な試みー日本画・油彩画・版画 展 が開催されています。2016年12月10日(土)〜2017年2月5日(日)開館時間 9:30〜17:00 入館は16時30分まで 休館日:毎週月曜日 1月8日は無料開館日

 森谷南人子もそして小野竹喬も、明治22年に笠岡で生まれています。そして同じように日本画を生涯描き続けました。漠然と竹喬の方が年上と思っていところ、ある時、なんと同じ年であるということを知り驚いたことを思い出します。先に知ったのが小野竹喬さんであったからというのも理由の一つでしたが、私が見た南人子の絵から受ける印象が若々しく感じられたからということもあったように思います。

 今展覧会では、日本画に加えて南人子の描いた油絵や版画が多数陳列されています。その取組の多様さも若さを感じさせてくれる一つの要因に違いありません。

 さて、今回の展覧会で私が思ったこと。

 <南人子は、こんなにたくさん大きな絵を描いていたんだ・・・・>

 そんな当たり前の事をなんで?と言われてしまいそうですが、大きさもさることながら一筆一筆、描く折に込められた神経の細やかさ、筆を加えることを単なる作業とせず、筆意を込めて描く意思の現れとしての筆跡を感じるにつけ、その表す時間の豊かさといったものを実感することになったからです。

 込められた時間の大きさ、豊かさ。

 絵と誠実に向き合うこと、その心構えといったものを再確認させてもらったような気がします。

 バルチュスのような空気感を感じる作品や、楳図かずおの筆先の動きを思い出させるような作品があったり(あくまで私が感じ、それぞれ例えて言うならですが・・・)、楽しませてもらいました。風景の中で描かれる人物の画面に比べて小さいこと、この小さく描かれた人物の表現の中に南人子の思いといったものを感じられるような気がしました。初公開作品の「雨後新樹」、「早春麗日(チラシのメインとなっている絵)」、月、人物の描かれ方、筆の痕跡が表す時間の豊かさ、じっくりと絵と向き合う時間を作るように諭された気がしました。