展覧会案内・感想

2017年08月22日

 「清明上河図」と中国絵画の至宝
「清明上河図」と中国絵画の至宝 展チラシ表

「清明上河図」と中国絵画の至宝 展チラシ表
 岡山市の林原美術館で特別展<「清明上河図」と中国絵画の至宝>が開かれています。2017年7月15日(土) 〜9月3日(日)毎週月曜日休館 午前10時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)

 観たい!と思いつつもなかなか伺うことができなかった展覧会!。残す会期10日となって、やっと今日、観る事ができました。目玉となるのはリーフレットにあるとおり、「清明上河図」となるのでしょうが、どうしてどうして<一挙公開!中国絵画の至宝>です。次々に見入ってしまう作品が並んでいました。

「鯉魚図」が展示されています。波頭の表現は、まさしく日本の琳派の波表現につながっていそうですし、また狩野派の絵画の中にもこの水の流れによく似た表現を見つけることが出来ると思います。背景の水煙、暈しもなかなか。鯉から龍への変化途中を実際に見たかのごとく描いています。目の表現も細やかです。大きな作品です。高さ140センチ弱あります。

 初めて見た<伝 呂紀筆 鶴桃図 >もなかなか!。ふわりと浮いた鶴、浮遊感。桃の背景には水の流れ、枝に花、そしてたわわに実った実が一つの木の姿として描かれています。やわらかい描写、巧い表現と感心しました。

 麻姑仙図もよかった。墨竹図もなかなか。楓林停車図も大きく迫力が有りました。もちろん、「清明上河図」の柔らかさ、細やかさは抜群です。樹木表現に用いられた線のいやらしさの無いこと、まさしく豊かとはこういうことを言うのかとあらためて確認することが出来ました。

 他にも見どころ満載の展覧会です。

<中国絵画名品図録 林原美術館所蔵品総目録 中国絵画篇>という図録が作られていました(もちろん購入!)。