展覧会案内・感想

2017年09月28日

 デカダンスの気配 新視点 培広庵コレクション
デカダンスの気配 新視点 培広庵コレクション展 チラシ表

デカダンスの気配 新視点 培広庵コレクション展 チラシ表
 笠岡市立竹喬美術館で デカダンスの気配 新視点 培広庵コレクション 展 が開催されています。2017年9月22日(金)〜11月5日(日)開館時間 9:30〜17:00 入館は16時30分まで 休館日:毎週月曜日(※ただし10月109日(月・祝)開館・10日閉館)

 女性表現に的を絞った展覧会です。

 現在、人物画が東京で流行っていると聞きます。ライトなものからヘビーなものまで、どちらかというと顔を主題とした肖像画と言ったもの、ポートレート風の構成が多いのだとか。そんなことを頭の隅におきながら今回の展覧会を見ました。

 まず思ったのは、いつも以上に実物に触れることの大切さです。まずは絵の実際の「大きさ」です。チラシに紹介されている山川秀峰の<安倍野>など、高さが2メートル以上あると想像できますか?。背景に見える四角形の格子模様、これは屏風の骨の影響です。キツネも思う以上の塗り込み、描き込みがあります。

 全身像、身体を描くというよりも着物をただならぬ情熱をもって描いているそれぞれ。顔以上のこだわりを感じます。

 師弟関係に見る技術、こだわりの継承。

 先に紹介した山川秀峰の昨品には、まさしく現在のカワイイを表現したような作品もありました。梶原緋佐子のこれまで知らなかった若い頃の絵にも出会えました。伊東深水の掛け軸、その背景表現の巧いこと。


 顔の描き分け、着物の質感、模様の表現、髪の毛、線の魅力。
 同じ女性表現が並ぶからこそ、細部の違いが際だつのです。