展覧会案内・感想

2018年07月22日

 181枚の記憶 高松市美術館特別展の歩み
181枚の記憶 高松市美術館特別展の歩み 小冊子 表

181枚の記憶 高松市美術館特別展の歩み 小冊子 表
 高松市美術館の常設展示室で 「181枚の記憶 高松市美術館特別展の歩み」展が開催されています。2018年6月30日(土)から9月24日(月・祝)まで。休館日は月曜日。開館は9:30から17:00。 特別展が開催されている期間には開館時間が19:00までの日もあるようです。

 少し前、所要で高松に行った折、高松市美術館に立ち寄ることが出来ました。何分こちらの都合、お目当ての企画展に合わせたわけでもなく、まさしくたまたまが正直なところです。

 立派な施設であることは、先日(高松市美術館開館30周年記念特別展「京都市美術館名品展 京の美人画100年の系譜」展に付帯のワークショップと講演会5/27//2018  材料技法 「美人画で見つける日本画の話」+ワークショップ)で紹介しました。あいにく今回は特別な企画展を行っていない期間だったのですが、だからこそ出会えた展示です。

 さて、今回の常設展示室@の展示「181枚の記憶 高松市美術館特別展の歩み」は、この30年の間にどんな展覧会を企画し何を行ってきたかをポスターや収蔵品によって紹介する展示でした。

 本州と四国を結ぶ瀬戸大橋が今年開通30周年を迎えています。夢の架け橋とも呼ばれた海を越える橋がかかったのはちょうど今から30年前の話、開館30周年となる高松市美術館もある意味で当時の前へ向く地域エネルギーそのままに生まれた施設なのかもわかりません。美術館設立時の収集3つの方針、@戦後日本の現代美術A20世紀以降の世界の美術B香川の美術、これらに基づいてコレクションを行うと共に展覧会を企画、開いてきたのです。

 181枚は特別展のチラシ、加えてコレクションの中核となる作品をその特別展のヒストリーとして展示しています。普段の作品解説とはちょっと違ったそれぞれの企画展紹介文。ゆっくりと読むことが出来ました。また紹介されている作品もゆっくり見ることが出来ました。30年の時の流れをこれまで開催してきた企画展を一覧することでこの美術館の姿勢といったものが見えてくるようです。

 それぞれの展覧会の開催時期、また飾られている作品を通してそれぞれの30年を振り返る。そこには展覧会企画者の名前がありました。美術館が身近な存在となり、日常的に街に存在する姿を思いました。

※常設展示質Aでは、和とモダンー金工家・北原千鹿ー の作品が特集展示されていました。作家は時代をどのように感じ捉えるか。技術の存在を改めて思う展示でした。

7月27日(金)〜9月2日(日)「高松コンテンポラリーアート・アニュアル vol,07つながりかえる夏」が開催されます。