予定を少しオーバーしましたが、新設計である土石流発生通報装置を製品化、納品しました(2023.08)
データ通信においては、低速ながら非常によく飛ぶ「LoRa方式」を採用した土石流発生通報装置です
飛距離は、5W登録局にも引けを取らないかもです
低速=>通信時間がかかる(通信時間が長い)という欠点を克服
必要な設定も、現地でDIP-SWにて簡単に行える設計としました
従来にあっては、飛距離を伸ばそうとしたら登録局の採用、関係しては電源の問題など場合によっては必ずしも実用に向いていない方式を採用せざるを得なかったところを、従来の特小無線レベルの無許可、同等電源で運用できる装置です |
土石流発生通報システム |
パンフレット
取扱説明書抜粋 仕様ほか |
1.土石流発生検知センサ設置場所と、警報発報場所までは無線で結びます(ワイヤレス)
(必要な場所にセンサの設置が出来、必要な場所に通知が出来る仕組みの構築が可能に)
2.最大6個のセンサを識別して警報の発報ができます
(雨量計をセンサのひとつに採用すると、土石流発生検知センサは5個まで)
3.独立電源の採用で、電源の問題で生じる設置場所選択の制約から解放されます
(不日照でも30日間の稼働が可能な容量を有します)
4.受信装置(本体)は、住民の個宅にでも設置可能な小型設計
(外部アンテナに対応します) |
雨量計測/時間・雨量の設定により警報出力が出来る機能を標準で内蔵しました
独立電源(DC12V)、警報ランプ/サイレンがセットです
本システムは、シンク・フジイ(http://www.fujii-kiso.co.jp/think/)より販売・リースされています |
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※雨量対応
1.計測時間とその間の積算雨量の閾値を設定することで、土石流発生と同じ警報対象となります
(転倒升は、0.2mm/0.5mmに対応 土石流発生通報とは別の接点出力が出せます)
2.降り始めから降り終わりまでの雨量と、0:00〜23:59の1日降雨量を表示します(常に最後情報)
3.警報発報時間を表示します(雨量あるいは土石流発生、それぞれ最後に発生した時間)
4.外部データ・ロガー用に、転倒升の出力を用意(通常H、転倒升の動くタイミングでL) |
受信装置本体サイズ:280x280x130(突起物を除く) ソーラーパネルサイズ:385x290x25 |
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土石流の発生を検知した場合の管理者あるいは近隣の方への通報用システムです
従来は、左図のような現場での安全確保目的の利用が多かったことでしょう
場所によって近隣にお住まいの方の安全を考えれば、右図のような仕組みも必要でしょう
携帯電話網を利用したMail通知の仕組みも考えられますが、近隣の方に、特に年配の方にお知らせするには、むしろここでご紹介の方式が実用的かと思います |
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・A接点・B接点いずれにも切替て対応が可能
・TESTあるいは見回り時にも使える送信ボタン
(防水型SW)付き
・サイズ 80x110x65(突起物を除く) |
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・土石流発生検知センサ接続
M4ビス採用の端子台を内蔵
・送信動作確認
送信動作時にLED(本体内蔵)が点灯
電池の入れ忘れ防止など、悪環境の設置現地において最低の動作確認が出来るよう配慮
・防水ケース
作業中に止めビスが落下しない構造のものを採用 |
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280x280x130 と言うコンパクトサイズです
作業現場における安全管理という目的以外に、近隣の住民の方への通知・・・すなわち屋内への設置も意識しています
液晶表示パネルのバックライト点灯など、細かな配慮もあります
設置時のテスト・モードは、2パターンを用意
1.警報装置の試験
手動で警報出力をONにした出力側テスト
2,無線系の試験
警報出力をOFFにした無線側限定のテスト
設置現地から本当に電波が飛んできているのか
を、ひとりででもテストできるよう配慮しました |
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標準添付の壁取付用SUS金具を取り付けた様子 |
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屋外用ルーフは、標準で付属します
ポール取付用に
SUSポール取付金具(10mm巾SUSバンドx2は、別途必要)をオプションでご用意
左写真は、ポール取付金具(オプション)をセットした様子 |
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何が重要か議論のあるところかも知れませんが
非常時には、電力源として活用できるようシガーソケット(今回はUSBソケットも)による電力の取り出しを可能にしています(DC12V ソーラーパネルとの組み合わせで、最大30Wh/日程度の電力源に)
本体サイズは、250x350x180
防水・防塵ケースですが、ハンドル部と電源コネクタ部に関しては、そのまま屋外に放置したら金属部分が錆びそうです(この場合は、簡単で結構ですので何かの養生を考えて下さい)
12V12Ah密閉型バッテリを2個内蔵しています
(土石流発生通報システム用としてだけなら、余裕がありすぎの仕様という、ご意見があるかも・・・その分、重たい!) |
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LCD(液晶)表示パネルを採用
液晶パネルの宿命として、温度変化でコントラストに変化が生じるので、敢えて調整用つまみを配置
左写真は、TOP画面
上の行はカレンダー
下の行/左は、降り始めからの雨量を表示
下の行/右は、今日の雨量を表示
左上の黄色のボタンをワンプッシュすることで、約10秒間バックライトが点灯します
左写真は、バックライト点灯時を写したもの |
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警報は、土石流センサほか発信器からの情報によるものと、雨量によるものとが別に管理されます
アラーム受信:無線で飛んできた情報による発報を意味します |
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雨量計(転倒升)
無電圧接点出力のものに対応
1パルスあたり、0.2mm/0.5mmの切替可能
お手持ちのもの、あるいは気象庁検定品などがご利用いただけます
左写真は、安価で実用的な推奨雨量計
0.2mm/1パルス 開口径φ165
ケーブル12mが付属します
商用電源が使用できれば、ヒーター・オプションも選択できます
エアロタイプにモデルチェンジしましたが、ヒーターオプションとセットでこの形状のものがあります |
以下、標準添付品ですが、接点容量の範囲で他のもの(お手持ちのもの)のご利用も可能です
(消費電力によっては、全体の運用時間などに影響が出る可能性があります) |
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警報用サイレン
DC12V駆動 110db/1m以上の音圧
口径154x140mm 全長157mm
0.5x2VCTケーブル5m付属 SUSステー付き
耐久性の高い船舶用汽笛(第5種)を採用 |
警報用回転灯
DC12V駆動 消費電流:0.25A
TOP径:φ100 高さ148mm
取付ブラケットとマウントラバーをセット |
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φ48.6足場鋼管用に簡単に設置できる金具を用意しました(左:本体・電源取付用 右:パネル取付用) |
1.送信機は完全防水型
(送信ボタンSWも防水型) |
設置場所は問いません
アンテナ一体という制限がありますから、本体ごとなるべく高い位置にセットすることが遠くに飛ばせる条件に
電源ですが、原則単三アルカリ電池2本で稼働です(年に1度の交換/A接点利用の場合) |
2.2000m以上の飛距離 |
受信設備側のアンテナの能力で決まります
送信機側との見通しが良いことは、基本的な前提です
(ホイップ・アンテナですと、見通し800m程度) |
3.同報 |
受信側に数の制約はありません
送信機側との位置関係(見通し)さえ良ければ問題ありません |
4.受信対象 |
受信機に登録された送信機にしか対応(反応)しません
同じ場所・目的で、複数の同時利用が可能です |
5.送信発生源(原因)の識別 |
最大6つの識別が可能です
・設置場所 6箇所の識別
・検知対象(対象センサ)の識別
水位、雨量、風速、機器運転 ・・・ etc
無電圧接点出力なら、A接/B接 受け入れOK |
6.警報の種類・運用 |
警報出力は、無電圧接点出力
最大5A AC125V 又は、DC30V まで
【土石流】
どのセンサが切れても共通の警報出力 2系統
個別の警報出力
設定された時間、あるいは警報解除ボタンの操作により警報出力はOFFになります
【雨量】
出力は1系統
あらかじめ設定された時間雨量を超えている間は警報はONのまま、下回るとOFFになります
強制リセットは、表示など含め全てをリセットします
従いまして、簡単に押せないようにしてあります(ボールペン先などで押す) |
7.どんな環境下でも使えるように |
山の谷間でもソーラーパネルを設置して連続稼働できる設計をしています(不日照30日対応) |
8.ロガー(雨量)対応 |
TANDD社アメンボなどの利用を意識して、転倒升と並列接続できるコネクタを余分に準備しています |
9.超遠距離通信アダプタ
オプション (2016.06)
※LoRa版の登場で解決? |
とても見通しの良いところにあっては、25Kmという距離間で通知が出来るアダプタを用意しました
ご参考ページ
通知の不要なときに、このアダプタで電力を無駄に消耗しては本末転倒です
バッテリ運用で、かつ厳しい環境(バッテリ交換さえも厳しい設置条件)で使用する、本目的のための電気を消費させない工夫も、もちろん組み入れてあります |
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ここでは土石流発生通報システムとしてパッケージのご紹介をさせていただいておりますが、トリガー(キック)信号、使用電源(独立電源)など、稼働ご希望状況によって個別対応いたします
工場では離れた接点信号のシーケンサへの引き渡し、フィールド(特に携帯網のサービスエリア外)では(砂防)ダムや貯水池の管理などに活用いただけるシーンがあると思います
無線の良いところを理解して、広くご利用いただけると嬉しいです |