YAESU FLDX400
AMを脱した後、69年から72年頃まで、親のすねをかじって一番熱を入れてアマチュア無線を楽しんでいた頃に、お世話になった送信機です
DXのカントリ稼ぎも、多くがこの時期の21MHzSSBでした
当時としてはまだ珍しい、フルサイズの5エレ八木(ブーム長11m/ブームは鉄パイプ!)を使っていました

FRDX400/SP-400と、セットで使用していました
当時はまだ、YD-844 スタンドマイクの登場はなく、AIWA DM-48を使っていました
写真に写っているスタンドマイクは、当時のYAESU 規格QSLにもあった、DM-47です
この頃では、海外でもYAESUブランドは、一般化していました
TRIO/KENWOODは、まだそこまでの知名度はなく、言わばYASEU全盛の時代です

時代的背景などは、FRDX400のページに記します
今回入手したモデルは、最終モデル・・・VFOダイヤル・スケールが1回転100KHz、ダイヤルそのものはバーニア機構により1/6に減速され、おおよそ16KHz/1回転というものです(FT-101などと同じ)

ケースを取り外してフロント面から見たところ
ケースを外して、リア面から見たところ

この写真では分かりませんが、前オーナーの手でANT切り替えリレーが大型のものに交換されていました(ファイナル・シールドの中)
今回入手したFLDX400を開けてみて一番驚いたこと・・・実は、このVFO、私が愛用していた当時(初期モデル:メインダイヤル50KHz/1回転)のVFOは、先代のFL100/200B同様に、真空管12AU7が採用されていました
ご察知のとおり、その安定度には問題があり、FRDX400のVFOに依存したトランシーブ操作でしか実用になりませんでした
どのタイミングで、FRDX400同等のFET/TR式のVFOの採用になったのかは知りません
YAESUホームページから取扱説明書をダウンロードして回路図を見たところ、回路はこのFET/TR採用のものになっていましたが、その下には、VFO V11 12AU7との記載が残っていました
シャーシ下の様子
ツマミ・レバーの錆などを除き、全体的には年代の割には綺麗なものでした(私が持っていたら、こうはならないくらい綺麗!)
動作させてみると、パワーが出ない・・・・ファイナル・アイドリングは流れています
メータのALC表示が全く触れていません・・・・  あれ!?本来、フル・スケールになるはず・・・・
V3 IF管6BA6 ソケットとの接触不良で、ヒーターが点火していませんでした!
あとは、お決まりの調整でスペック通りの動きとなりました(真空管の大きな劣化も無いようでした)
VFOも、12AU7採用の当時のものとは比較にならないくらい安定です
SSB送信音は、当時のYAESUトーン…ローカット気味の固めの音色です
DRIVE・LOAD各VCの引っ掛かり…特定の位置でゴロゴロした感じがする動きは、VCベアリング部にグリスを塗布することでスムーズになりました


VFOに、バンドごとに補正トリマの用意があります
FRDX400とのトランシーブの場合、FRDX400側のローカル・オシレータのf調整(もちろんフロント・パネルにツマミあり)で、送受周波数を合わせるようになっていました(当時は)
すなわち、バンド切り替えごとに鳴き合わせが必要でした
今回の様子から、VFOの半導体化のタイミングで、送信機単独で周波数の補正ができるようにしたものと思われます(バンド切り替えごとの鳴き合わせを不要に)

スタンド・マイク DM-47も含め、当時のラインアップが揃いました(FRDX400も100Kダイヤルのものを入手しました 2021.07)
REXのツマミも、製造中止の直前に少し買いだめしたものがあるので、折を見て交換しようかと思っています
2019.12  JA4FUQ

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