Hammarlund  HQ−215
US ハマーランド社の60年代後半の製品
当局が開局した時期の新製品です
国内では、真空管全盛、まだAMが主体だった時代に出てきたSSB/CW(もちろんAMも)オールソリッドステートのアマチュア無線用受信機です(当時、間違いなく最先端!)
多分ですが、ハマーランド製品としても最後の製品ではなかったかと思います
入手後、破損箇所の補修のみ行ったもので、細かい調整等はしていませんが、それなりに動作しているところはさすがです

アルミ・シャーシに、ガラスエポキシ基板、古い無線機を入手するにあたっての私の最低条件です(この時点で、国産は外れます!)
左に、メインダイヤル用のフライホイールが見えます
糸かけダイヤルですが、1回転で約10KHz、1KHz直読と、使い勝手、ダイヤルタッチとも悪くありません
右には、あのCollinsメカニカルフィルタ(F455FA21)が見えます
横に長いベーク棒は、メカフィル切替用のものです
CW用に可変BFOとリジェクション(LC)が搭載されています(メカフィルは、AM用ともオプション)
シャーシ類は、厚手の硬質アルミで頑強です
本機は、Collins Sラインと同じ周波数構成ですから、例えば32Sとトランシーブできます(VFO以外にヘテロOSCの出力もあります)
75Sのソリッドステート版(最新版)を狙ったのかも知れません、ケースサイズは、全く同じようです(世代交代の時期だったのかも! 新世代=>Collins)
大きな円柱(円盤)状のものが周波数表示目盛りです
200KHzをこの円周で表現します(1KHzが目盛り幅3mm程度で直読)
メインダイヤルとの接続は、糸かけ
VC(バリコン)の接続は、ギアメカです
CW−BFOのVCは金メッキが施してあります
上2つのトランスは、オーディオ用(ちゃんと600Ω出力があります!)で、その下にあるトランスが電源トランスです
DC12V動作もOK(外部DC12V入力可)
右下の水晶群・・・200KHz単位で拡張が可能
24バンドの用意があります(75S3Cは、13バンドx2の26バンド)
Collins 312B-4 と    2014.05 Collins Sラインと近いデザインに仕上げてあり、こうして並べてみても違和感はありません
先に記述した周波数関係を含め、75S3(受信機)の後釜を狙った感があります
サイズも、横幅が僅かに大きいくらい
この先、32S3(送信機)を入手して、トランシーブ運用をしてみようという気になります(悪い病気が!!!)
アナログVFO安定度の現代化?については、またX−Lock手法に頼ろうと準備しています

     実用に向けた取り組みは → こちら
 2014.06  JA4FUQ
余談ながら
アナログ全盛期、いえアナログ技術しかなかったと言ってもいい時期の製品ですが、構造的にとても良くできています(いわゆる基本に忠実!)
デジタル技術であれば簡単に済むところを、手をかけて実用レベルにしてあります(VFOの安定度や周波数直読の構造など)
ノイズ、混変調や外部抑圧にどれだけ耐えるとか、ルーフィングフィルタの効能がどうだとかに触れなければ、今でも十分実用になりそうです(そんな厳しい受信状況の時は、諦める! そこはアマチュア無線ですから、次の機会を待ちましょう! そうは行かないと言う方が多いのも、やはりアマチュア無線!)
こと聞こえると言うことに関しては、他の機種の項でも書いていますが、最新のマシンに劣りません
不思議と言えばそうですが、意外と基本的なことの進化はないのかも!?
最後は、人間の耳に頼っているのかな???
 
Collins75S用AMメカニカル・フィルタが、入手できたので組み込みました
国際のメカ・フィルには、苦労しているお話を良く耳にしますが(分解してアルコール洗浄した等)、Collins製では、今のところ何も不具合を感じていません
余談ですが、糸掛けダイヤルの面白いというか、仕方ない動きなのかも知れませんが、ダイヤルを止めると、ほんの僅かですが戻ります
糸をスプリングで引っ張ってある・・・・チューニング/ダイヤル合わせに、少しだけ?コツがあります
この点、ギアダイヤルは落ち着いていますね
2016.08



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