Hammarlund  HX-FIFTY
ハマーランド社 HX-50 160(オプション対応)〜10m AM/CW/SSB アマチュアバンド専用送信機です
電源、VFOを内蔵します
1961−62年発売の初代です
相方の受信機としては、HQ-170やHQ-180などを意識した送信機です
説明書の機器構成は、HQ-170、HQ-180をイメージに説明があります
435W 230H 365D 重量は、約21Kgあります

SSB/CW 50〜60W AM(DSB)12〜14W 出力という仕様のようです
特徴的なのは、いわゆるドライブ調整(同調)ツマミというものがありません
パス・バンド・カプラーということで、各バンド1MHzの帯域をカバーする構造です
発売当初の価格は、$399 という情報があります

同世代の受信機 HQ-180
大きいのは受信機、重いのは送信機、です
お馴染みの?左右対称デザインです
本当に、USの方はお好きです
バンドを切り替えるとスケール左端の数字が後ろから点灯されるようになっています
バンド切替ノブは、純正ではありません
小さなツマミが付いていたので(重くて回せない!)、純正に似た大型のツマミを探して交換しました
本機の構成
クリスタルフィルタ:3MHz(計算上は、3036.5KHz)
VFO:5.95−6.55MHz

3MHzにヘテロダインクリスタルをMiXし、最後にVFOとMixする方法で、目的のアマチュアバンドの周波数を得ます
特徴的なのは、パス・バンド・カプラーということで、各バンド1MHzの帯域を無調整でカバーできる設計になっていることです
バンドチェンジは、ファイナル調整だけでOKという構造です
28MHz帯は、3バンド分割でカバー(28.00−29.65MHz)
160mバンドに関しては、オプション対応です、スペシャルオーダーとあります

バランスド・モジュレータ用ダイオード、低圧整流&バイアス用整流器を除き、11本の真空管で構成されています

終段は、オーソドックスな 6DQ5 シングルです
これまたオーソドックスなπマッチです
メーター表示は、終段電流計とRF出力の切替です
RF出力調整は、3MHzバッファ部の真空管の利得制御によって行われます
ALCの採用はありません、このRFドライブ調整に一任です
フロントパネル両端に出っ張った部分があります
実は、ここは蓋になっていて、以下の隠された機能を持ちます
こちらに見えるシャフトは、ボリュームのもの
VOXの調整VRが用意されています
・VOX感度
・ANTI−VOX
・ディレイタイム
こちらのツマミは、VFOと固定CH(4CH)の切替SWです
その下にクリスタルソケットが用意されています

FREQUENCY
VFOメインダイヤルです
糸掛け方式ですが、1回転おおよそ20KHzが得られています
リアパネルです
本機は、ANT切替リレーを内臓
従って、ANT端子とReceiverANT端子の両方が用意されています
50年代より大きく今風に変化、です
ケース底です

ゴム足は採用されていません
足というか、枕木のような鉄製の足です
重たい・・・よく分かっていらっしゃるようです
真上からシャーシ上面を写しています
本機は、鉄シャーシですが、意外と錆などの発生はありません
USでの保管期間が長かったのか・・・湿度は日本とは大きく異なります
ダイヤル構造
糸掛け方式ですが、メインダイヤル1回転で20KHz程度を得ています
両端に照明ランプ
右横に、選択したバンドを表示(点灯)するランプが縦に並んで取り付いています

その右は、メーターです
VFO VC部のアップです
メインダイヤル1回転でおおよそ20KHzの展開です
縦に並んだバンド表示用ランプが見えます

カーソルを一本にするため、USBモード時には、可変容量ダイオードを使って、発振周波数の補正をするようになっています
  ファイナル部です
オーソドックスなπ型
6DQ5 シングルです
  3MHzクリスタルフィルタです
左は、キャリアオシレータ

下に見えるのは、VFOのVCです
シャーシ下です
終段部は、シールドされています
  RFユニットです
パスバンドカプラー方式を採用して、各バンド帯1MHzの範囲を無調整で運用できるようにしてあります
従って、ドライブ同調VCはありません

左中央部は、VFO部です
タイト・トリマはキャリア周波数調整用
モード切替SWの裏面です
中和用の小容量VCに、ツマミが付いたものは初めて目にしました
1960年代になると、SSB対応送信機も20Kg台まで軽くなって?きます
またSSBの発生も、PSN方式からフィルタ方式に普及が進んできているようです(構成が簡単&調整が容易)
フィルタの調達コストが下がってきているのでしょう
現時点で、通電はできていません
     2023.09  JA4FUQ

無線機歴史博物館に 戻る


週間クールサイトに選ばれました
無線LAN専門サイト
青電舎:担当 堀
   Mailは seiden_atmark_po.harenet.ne.jp
              (お手数ですが、_atmark_を @ に直して下さい)
      お電話では、(086)275−5000 
      FAXは、0120−545000
      〒703−8207 岡山県岡山市中区祇園433−6