DRAKE TR-6 トランシーバー
こちらは、TR-4の時代に、50MHz帯専用のトランシーバとして発売されたもの
1968年の発売だと思われます
PTO(VFO)は、トランジスタです(FETの採用はTR-4Cから)
当時のカタログでは、TR-4が$599.95 TR-6が、$650 となっています
噂では、500台程度の生産しかなされていなようです
主要部材は同じでも、TR-4とは別設計で500台程度の製造・・・コストのかかった製品と言えるかもしれません
そういった意味では貴重な情報になるのかもしれません
余談ながら、本機のS/Nは、458

AM対応
DRAKEは、A3H(H3E)のようなキャリア注入方式ではなく、本格的な終段キャリアコントロール変調方式を採用しています
本機も同様です

50MHz帯を、1stIF:13.9〜14.5MHzに落とすダブル・スーパーヘテロダイン方式です
2ndIF:9MHz
VFO:4.9−5.5MHz
TR-4シリーズのようなPRI-MIX方式によるシングル・コンバージョン方式ではありません
1stIF:13.9〜14.5MHzは、外部に取り出し出来ますので、例えば144MHz帯トランスバータ―の親機にすることもできます
49.5MHzの下に2 Mertersというポジションが用意されています
ぱっと見、TR-4です
オプション系が、赤字プリントされているようです
NBは、標準装備です
AGCリリース時間切替SWを兼用  NB-ONで、FAST/SLOW(赤字)  NB-OFFで、FAST/SLOW という4段切替になっています
TRー4同様に、銅メッキされたシャーシが採用されています
独特な錆というか酸化現象が見受けられます
リアパネルです
ファイナル部分はシールドされています
シャーシ上面
ファイナルユニットのシールドケースは取り外した状態、です
LSB、CW用フィルタはシャーシ上面、フロントパネルのすぐ後ろに取り付けできるようになっています
シャーシ上面
ファイナル部
TR-4等と同じ、6JB6 3本です
タンクコイルは流石にHF同様の線状のコイルではなく、VHFを想像できる平板で作られています
ラベルが貼られている部分は、NBです
こちらは、標準装備です(9-MBというTR-4用とは別モデル)
シャーシ底面です
  クリスタルフィルタは、USB用のみ標準で実装
AM用(お隣がそのスペース)
LSB、CW用フィルタオプションです(取り付けは、シャーシ上面)
HC-25(49)/Uは、バンドクリスタルです
クリスタルを用意することで、49.4MHzから、54.0MHzまでカバーできます
標準で、49.9MHzから51.0MHzのクリスタルは半田付け
51.9MHzから52.5MHzのクリスタルが追加されています
本機の大きな特徴
受信RF-TOPは、FETが採用されています
RF−1st-Mixまでは、FETで構成されています
2nd-Mix以降は、TR-4シリーズ同様の管球による構成です
左写真は、そのRF−1st-Mixを写したもの

カタログデータでは、
SSB 0.1μV入力で、S/N10dbと非常に高感度です
管球のTOPでは、ここまでの感度は得られなかったものと想像されます
同じ時期に、SWANからは、SWAN-250 Heath-Kitからは、SB-110 という50MHz帯専用のオールモード・トランシーバが発売されていました
この時代、それなりなブームがあったのではと想像します
日本でも50MHz帯は、学生ニューカマーの入り口だった時代がありました
2023.08  JA4FUQ

無線機歴史博物館に 戻る


週間クールサイトに選ばれました
無線LAN専門サイト
青電舎:担当 堀
   Mailは seiden_atmark_po.harenet.ne.jp
              (お手数ですが、_atmark_を @ に直して下さい)
      お電話では、(086)275−5000 
      FAXは、0120−545000
      〒703−8207 岡山県岡山市中区祇園433−6