展覧会案内・感想

2013年02月02日

 生誕100年 船田玉樹展
生誕100年 船田玉樹展 チラシ表

生誕100年 船田玉樹展 チラシ表
広島県立美術館で 生誕100年 船田玉樹展 が開催されています。 2013年1月21日(月)〜2月20日(水)
開館時間 9:00〜17:00 会期中無休

 昨年、練馬区立美術館で封切られた「生誕100年 船田玉樹展」、年が明け、出身地広島、広島県立美術館で開催です。一昨年の 日本画の前衛 1938-1949展で出会ったあの<花の夕>も再見できます。

図録225ページ、「新材料は紙から浮く。押さえるためにまた絵具が要る。だから厚塗りになる。岩絵具は重い。紙や布に沈んで、噛みついて離さない。ぼくの絵は薄塗りですむ。」示唆深い言葉です。水墨での水の使い方、紙との関係のつくりかた。

2月2日(土)1:30〜のワークショップでは、玉樹の紙、水、墨との関係の作り方に倣って扇面画にチャレンジしようと思います。

※2013年2月2日追記※
本日、広島県立美術館でのワークショップに出かけて来ました。
やっと展覧会・絵をじっくり拝見することが出来ました。
陳列された場所、並び、テーマに基づいた流れ。このような自画像を描いた方なんだな〜という思い。なんだかしっくりとくるような気がしました。
速水御舟の絵を中心に玉樹の絵を両側に並べてみたり、小林古径や安田靫彦の絵が一緒に並びます。線を引く速度、筆の時間。玉樹の時間が伝わってくるようです。
展覧会場で感じたのは「柔らかい」ということ。それは、時間の蓄積。
感覚的な話ではありません。具体的にその時間が見えてくるのです。
水墨でも様々なチャレンジをされています。ここでも見えてくるのは水の時間。
ここのところ思っているのは、日本画とかつて呼ばれた存在は、「具体的な時間表現と共にあった」ということなのです。
暈しもそう、柔らかい輝き、忍び寄る闇。霞む山並み。木立。
村上華岳、玉堂。大観。
好き、嫌いを超えて、良し悪しの世界。学ぶとはどういうことか。
そんなことを感じた展覧会でした。

鑑賞の助け。絵に見る時間の世界。
時間表現としての絵画。

ワークショップでは、
まずは運筆!記録する道具としてのそもそも。
次に筆、墨、紙、水の関係。材料素材のそもそも。
そして「時間」の世界。
最後は扇面を使ってのトリミング、日本的な構図の取り方について。

広島の方々に楽しんでいただけたとしたら幸いです。