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14日(木)

  早朝から目が覚めるが外はナカナカ明るくならず、7時頃になってやっと行動開始。 ビュッフェ形式の朝食もそこそこに、探鳥道具一式を抱えプール下のプライベート・ビーチに降り、佐藤徹さんのHPにあったマングローブの茂る小川の中州にほぼ全員が揃う。
 第一声は甲元さんがブッポウソウを確認。次に私が遠くの枯れ枝にカワセミ科の鳥を見つける。念願だった体長36センチのカワセミ科チャバネコウハシシヨウビン。逆光の中で2羽の嘴が赤く透け黄色と羽の茶色が良く見える。続いて目の前の丸太で濱さんがアオショウビンを見つける。浜辺の群は、浜にカワウソ、空はリュウキュウツバメ。ここは毎朝のチェックポイントになる。
ホテルの朝食風景 チャバネコウハシショウビンを観る
 
チャバネコウハシショウビン  (撮影:濱伸二郎) 
  9:00、2台のワンボックス車に分乗して探鳥へ出発。ガイドは、ランカウイ島の仙人と呼ばれる加藤社長。目的地は、島の最北端タンジュン・ルー・リゾート内の砂浜。炎天下の海岸線を歩く。入江の上をササゴイシロガシラトビが飛んでいると教わる。目的地まで迂回する途中、青い天空に白い飛翔を発見。皆が追う。頭部から両肩の白さが目立つシロハラウミワシだ。全開した羽先から片一方の羽先まで弓のように大きく彎曲した飛形がまことに優雅である。光岡さん、声もなくただただ見とれている。碧空で旋回する真っ白な飛形に惚れ込んでしまったようだ。我らバードウオッチャーの醍醐味。
旋回するシロハラウミワシ (撮影:濱伸二郎)
  帰路、クワ・タウン近くのゴム園周辺をカザリオウチュウを求めて歩く。車から降り立った途端、高圧線の上にブッポウソウ、反対側の鉄柱になんとナンヨウショウビンが留まっている。いくつかの林を通り抜け、先頭が止まった前方に、特徴ある尾羽の左右から2本さらに細い尾が延びた黒光りするカザリオウチュウがいるではないか。しばし見とれてしまう。民家が点在する中をコウライウグイスがよくいるという林を探して歩くがナカナカ現れてくれない。遠藤さんと二人でムナフコウライウグイス見つけた。昼食はシロガシラトビの記念碑のあるイーグル・スクエア近くでとり、一旦ホテルへ戻り休憩。
   
見つけたクモ   コウライウグイスを求めて  
カザリオウチュウ2羽    (撮影:山田泰照)
  夕方16:00出発、車で島の最高峰標高881Mのラヤ山へ登る。登山道に入ると馬力アップのため車内クーラーを止めると標高が増すにつれて35度から23度位まで外気が一気に下がる。外周部の高さ20〜30Mもあろうかと思える高木に驚きながら、遠くに広がる南海の島々の風景に見とれる。 頂上付近でサイチョウを探す。「いた!」高木の枯れ枝に数羽のシルエットはオオサイチョウ。距離はあるが体長1.2Mの大きさに感嘆の声。
オオサイチョウ  (撮影:渡辺)
  誰も通らない登山道を徒歩で山頂から下る。上空を無数のアマツバメが飛ぶ。ふと谷に目をやると緑の絨毯上から白っぽい大型の猛禽が徐々に昇って来る。アッという間に、私たちの頭をかすめて飛び去っていった。初見ではあるが、頭部は灰色尾羽は真っ白で外側に1本厚めの黒い帯、ハイガシラウミワシ。枯れ木のあちこちにブッポウソウ(日本に飛来する姿と全く同じ)が1・2羽ずつ留まっている。その他鳥が出現する度に確認に手間取りながらも、全員初見種だけに色々な見解が各人から出て来て楽しい散策。最終組で確認したのが、ブッポウソウの止まり木に来た片方の細長い尾羽を無くしたヒメカザリオウチュウだった。しばらく下った所で先頭集団全員が見上げている。正面の高木の梢付近がオオサイチョウのねぐらだという加藤さんの説明。ちょうど今20:00頃が帰宅時間らしい。架空生物ラドンを思わせる大きな羽を広げたままオオサイチョウが滑空して続々と集まってくる。まさに壮観。夕闇が迫り、残念ながら車に分乗して下山する。
ラヤ山のブッポウソウ  (撮影:渡辺)
 帰路、毎日島内のどこかで開かれているという夜市に立ち寄る。明日金曜はイスラム教国では礼拝のため休日とか。よって花木(ハナモク)らしく多くの人達が集まっている。魚介類から果物(10個で2〜5MR)、ハンバーガーや焼きそば(2MR)・焼き鳥(2MR)・フライドチキン(1.5MR)、民芸品・音楽CD・ゲーム機まで何でも揃っている。多くの島民が夕食はここで調達するという。私たちも恐る恐る果物や焼きそば焼き鳥などの自分自身の夕食を調達した。ホテルへ戻ったのは22:00だった。 (注:1MR=\32)
オオサイチョウのねぐらを見上げる
夕食を調達したナイト・マーケット