S31 |
・錦海塩業組合が、堤防を築造し干拓工事に着手。 |
S37 |
・錦海塩業(株)設立し、製塩事業を開始。 |
S46 |
・国の第4次塩業整理で全国の塩田廃止されたため、イオン交換法による製塩へ転換。 |
S48 |
・塩田での作業が行われなくなってから7〜8年後。流下式槽に残骸が多数放置され、塩分に強い植物がほんの少し歩く歩道の横に生えている状況であつた。しかし、多くの水溜まりがあり、湿地状態あるいは干潟状態とでも言う方が良いであろうか。たくさんのシギ・チドリを見ることができました。 |
S53 |
・塩田跡地で産業廃棄物最終処理事業を開始。 |
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・その後、会社の存続を図るため。塩田跡地に浚渫土砂による造成計画を立案していたが、私たちは、この浚渫土砂による造成計画に多くの疑問点があることを指摘し、県に対して許可の白紙撤回を求めた。 |
S55 |
・日本野鳥の会岡山県支部が、この地で初めて探鳥会を開催した。 |
S57 |
・昭和57年に1年間を通して塩田跡地で確認できる野鳥の調査を実施した。
結果:33科120種を確認した。(当時、岡山市百間川で確認されていたのは33科120種であった。)岡山県最大の野鳥生息地でした。
・全国に情報を発信し、兵庫県や大阪府からも多数のバードウォッチャーが訪れた。一番遠方からは北海道の方がペンション宿泊して訪問して下さいました。 |
S58 |
・昭和58年7月に植物の調査を実施した。23科57種を確認、その中で海浜性植物は8種類を確認した。アッケシソウも含まれている。 |
・牛窓町議会で、「塩田跡地の野鳥を子供たちの生きた教材に」と議員提案がありました。 |
S62 |
11月、日本野鳥の会 岡山県支部創立10周年記念誌「やませみ」上で、錦海塩田跡地の調査報告があった。 |
H02 |
・牛窓町教育委員会は、牛窓町内の野鳥調査を1年間行い「牛窓の野鳥観察手帳」を発行しました。 |
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・その後、塩田跡地に立ち入ることは困難となった。主に外部からの観察を行っていました。それらを加えた野鳥確認種は、現在37科144種である。
・(当時、岡山市阿部池・児島湖が「野鳥の楽園」として親しまれているが、確認されている野鳥は、35科138種である。)それをしのぐ数を確認している。やはり、岡山県内最大の野鳥生息地であり、生物多様性を示す素晴らしい環境でした。 |
2011
年 |
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2014
年 |
・錦海塩業(株)は、製塩業を廃業。 |
2014
年 |
・錦海塩田跡地の開発計画が噂されていた。 |
2005
年 |
3月 |
地元より「錦海塩田跡地 埋め立て計画に反対します。」の運動が持ち上がる。 |
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2016
年 |
5月 |
「錦海塩田跡地の埋め立て計画破棄を求める陳情」を5団体連盟で、県へ提出し、本埋め立て計画は、「埋め立て後の土地利用計画が不明確」「埋め立て浚渫土の安全性」「近隣の地盤への影響」などが不明確である上、日本の重要湿原500選の湿地であり、チュウヒなどの猛禽類が生息する地である。本計画の破棄を陳情した。 |
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5月24日 |
環境省中国四国環境事務所のアドバイスを求めた。 |
9月23日 |
錦海塩田跡地の見学会を実施。 |
10月11日 |
「錦海塩田跡地の開発許可に対する申し入れ」を県に行う。(平成18年10月4日付けで、県は開発許可を出した。「岡山県県土保全条例」の理念に背くものであるとして、許可に至った経緯説明を求めた。) |
12月1日 |
「錦海塩田跡地埋め立て許可に対する異議申立書」を提出。(県土保全条例の精神との整合性が取れていない。許可は現行条例の規制緩和である。塩田跡地は公共水面を埋め立てた公共性のある土地である。浚渫土砂の安全性の確保について。猛禽類の保護について。曖昧な排水施行計画と治水・防災計画について。) |
12月9日 |
「錦海塩田跡地保護シンポジウム」を開催。この問題は、日本国内においても、例が無い広大な塩田跡地の埋め立て計画であり、今後さらに大きな問題となると予想されました。 |
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運動に関わっている10団体名 |
・錦海地区の生活環境を守る会 |
・尻海地区環境対策委員会 |
・岡山の自然を守る会 |
・日本野鳥の会岡山県支部 |
・岡山ワシタカの会 |
・岡山の緑と水と空気を守る連絡会 |
・エコウェーブおかやま |
・日本消費者連盟岡山グループ |
・環瀬戸内海会議 |
・緑・川・人フォーラム |
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2017
年 |
2月4日 |
・日本野鳥の会岡山県支部 支部総会で講演会開催。講演者「 錦海地区の生活環境を守る会」代表 出射克祐氏により、錦海塩田跡地への理解を深めてもらう。 |
6月30日 |
・シンポジウム「『錦海塩田跡地の未来』〜埋めてて、ええんかな?子や孫の代はどうなるん?」(瀬戸内市邑久町公民館)を開催。このシンポジウムを契機に地元の方々のご理解が深まり、新たに「瀬戸内の海と魚介を守る会」が発足。9月、岡山県知事に「錦海塩田跡地浚渫土砂処分場開発に関する許可見直しの要望」を提出し、漁業者の立場からの問題提起をされました。そして、連絡協議会への所属もされ、11団体の活動となりました。 |
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2018
年 |
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・産錦海塩業(株)は、廃最終処分事業の許可期限切れで、産業廃棄物最終処理事業を廃業。 |
4月28日 |
瀬戸内市長に対し、「錦海地区の生活環境を守る会」と「瀬戸内海の海と魚介を守る会」が、錦海塩業(株)に事業中止の働きをするように申し入れを行った。 |
5月12日 |
喫茶ラグリマにて、錦海問題の経過報告と今後の活動について打ち合わせを行った。 |
5月27日 |
午後1時「錦海塩田跡地埋立に反対する市民集会」を瀬戸内市役所前にて実施。約300名のデモ参加者があり、大漁旗等を立てて集まりました。支部からは4名参加。 |
6月29日 |
「錦海湾の海を守り、魚介を守るために、塩田埋め立て問題の学習と話し合いの会」を瀬戸内市牛窓公民館で実施。 |
8月7日 |
バードライフ・インターナショナル副会長市田孝則氏を錦海塩田跡地に案内し、保護問題の状況とこれからの問題点を聞いてもらう。将来のラムサール条約登録の希望を持ってあたる。 |
12月下旬 |
・島村俊一新市長が、錦海塩業(株)社長を市庁に呼び、今後の会社の計画を聞いたようです。 |
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2019
年 |
4月2日 |
・錦海塩業(株)は、岡山地裁へ自己破産を申請した。負債額126億円。干拓地の排水ポンプの運転が中止される見込みとなった。500haの塩田跡地の利用問題をどうするか。地域の保護団体と共に、これから検討を進める。 |
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・支部のこれまでの調査では、鳥類37科144種が記録されている。植物は23科57種が確認されている。しかし、これらの記録は、昭和57年(1982年)、58年(1983年)当時のものであり、現在の環境は大きく変遷している。再度調査を行う必要がある。 |
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2010
年 |
4月より |
・4月より、現状の自然環境状態について調査すべく、支部では塩田内部にも入って鳥類の生息状況調査を実施した。その結果4月〜12月までの9ヶ月の鳥類生息確認種は 31科94種でした。 |
・今後、「瀬戸内市の自然を考える会」と共にさらに詳しい自然環境調査を計画して行く予定。 |
・大きな水面があるので良く見られるのは、カイツブリ類、サギ類、カモ類である。2010年冬にはツクシガモが飛来。広大な牧草地とヨシ原です。タカ類も多く、ミサゴをはじめとしてオオタカ、ハイタカ、ノスリ、ハイイロチュウヒ、チュウヒが冬季には頻繁に見ることができます。 |
・ 問題は、干潟が少ないためか、昔のようにシギ・チドリの姿が少ない点です。圧倒的な個体数を示すのは、やはり草原の鳥としてのヒバリやウグイス、オオヨシキリ、セッカなどです。また、秋口にはヨシ原に大きなツバメのねぐらも形成されているようです。 |
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12月 |
・排水ポンプの停止は干拓地や周辺低地への浸水につながるため、
塩田跡地は、瀬戸内市の所有となる。 |
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2011
年 |
5月29日 |
シンポジウム「錦海湾の未来を考える」=塩田跡地の利用を考える= を開催。
(瀬戸内市中央公民館ホール) |
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主催:瀬戸内市の自然を考える会 |
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後援:日本野鳥の会、日本自然保護協会、日本野鳥の会岡山県支部、岡山の自然を守る会、(財)おかやま環境ネットワーク、NPO法人グリーンパートナーおかやま |
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講演1.「錦海湾の歴史と住民のくらし」 錦海地区の生活環境を守る会 代表 出射克祐氏 |
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弥生時代から師楽式土器の発祥から江戸時代の新田・塩田開発そして昭和30年の錦海堤防までの歴史について講演していただきました。 |
講演2.「塩田跡地の現状と利用計画案」 瀬戸内市の自然を考える会 丸山健司氏 |
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現在の自然環境、錦海大堤防について、塩田の自然環境の状況について、塩田跡地の利用計画案について発表がありました。 |
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講演3.「海の生物多様性と鳥類」 バードライフ・インターナショナル特別顧問 市田則孝氏 |
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2010年10月開催された生物多様性条約・名古屋会議の意味するものから、生物多様性の重要性について、中でも海の生物多様性の重要性について熱く講演されました。 |
講演4.「干潟・藻場を中心とした浅場の重要性」 香川大学・瀬戸内圏研究センター 一見和彦准教授 |
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瀬戸内海における干潟面積の推移から主要種漁獲量の推移など瀬戸内海の現状を説明して頂き、錦海塩田跡地が海に再生された場合は魚の産卵場、幼稚魚の成育場となり大規模な生物生産の場となり多様な生物群が形成されるであろうと講演されました。 |
講演5.「湿原復元と自然再生事例の報告」 北海道アクアコーポレーション 部長 和田哲也氏 |
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十勝川水系において自然系河川として築堤工事で湿地のビオトープを整地して湿地性動植物を再生し、タンチョウの代替営巣地も造成した事例が紹介されました。 |
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・参加者からは、「干潟の自然は人間の力を超えた浄化能力を持っていることを改めて認識した。」とか、「自然再生の新しい土木工事は全国で見習ってもらいたい。」等の積極的な意見も頂きました。
・これは、塩田跡地利用計画の民間からの意見として第一歩です。 |
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2012
年 |
2月19日 |
・日本野鳥の会岡山県支部は、この錦海塩田跡地で月例探鳥会を開催。 |
2月21日 |
・瀬戸内市、第4回錦海塩田跡地活用検討委員会を開催 |
4月 |
「錦海塩田跡地自然環境調査プロジェクト」を組織して、自然環境調査を実施。 |
プロジェクト構成員 |
@野鳥 |
日本野鳥の会岡山県支部 丸山健司氏 |
A魚類・底生生物 |
岡山淡水魚研究会 江木寿男氏 |
B哺乳類・爬虫類・両生類 |
岡山理科大学理学部動物学科 小林秀司准教授 |
C昆虫 |
倉敷昆虫同好会 山地修氏、守安敦氏 |
Dクモ類 |
野嶋宏一氏 |
E植物 |
岡山理科大学環境理工学部環境管理センター 沖陽子教授 |
F海洋環境 |
香川大学瀬戸内圏研究センター 一見和彦准教授 |
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調査成果については瀬戸内市も利用する条件で、塩田跡地内への立ち入り許可を頂いて調査に当たっています。調査報告書は平成25年5月下旬に完成予定です。 |
3月26日 |
・瀬戸内市、錦海塩田跡地問題特別委員会を開催 |
4月24日 |
・瀬戸内市、第5回錦海塩田跡地活用検討委員会を開催 |
6月26日 |
・瀬戸内市、第6回錦海塩田跡地活用検討委員会を開催 |
6月27日 |
・瀬戸内市、錦海塩田跡地問題特別委員会を開催 |
6月28日 |
・瀬戸内市、錦海塩田跡地活用検討委員会が「錦海塩田跡地活用基本構想」を、市へ提出。 |
7月 |
・政府は、再生エネルギーの推進を目的に太陽光などで発電した電力を全量固定で電力会社が買い取る制度を導入した。発電事業者の内部投資収益率(IRR)を太陽光の
場合は6%と試算し、今年度平成24年の買取価格を(20年間)1キロワット時42円に決定した。(ドイツや中国の約3倍に相当) |
9月 |
・瀬戸内市は、「瀬戸内Kirei未来創り連合体提案概要」を発表しました。500haの塩田跡地の400haに250MWの出力メガソーラー発電計画です。 |
@ メガソーラー発電所ゾーンに400haを検討しています。 |
A 親水公園ゾーン100haは環境省の「日本の重要湿地500」に選定されている「邑久郡の塩性湿地」73haを含むアッケシソウ生息地部分です。 |
B 安全・安心ゾーンは、大堤防と水路部分です。 |
C 文化・芸術ゾーンは、林原生物科学研究所がモンゴルで発掘した化石保存している建屋を充てる計画です。 |
・こうした中で、この塩田跡地の豊かな自然、多くの生き物たちが生息しています。この地の生物多様性をどう評価して頂けるかが問題です。 |
鳥類調査 |
「錦海塩田跡地の鳥類調査結果リスト(全確認種)、(繁殖種)、(希少種)」 (2010/4月〜2013/3月) |
チュウヒ |
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岡山県内におけるチュウヒ類の越冬状況 (阿部池および錦海塩田跡地) (岡山県支部 多田英行) |
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2013
年 |
2月5日 |
・瀬戸内市へ対して、錦海塩田跡地におけるチュウヒ最終報告書を提出しました。 |
2月8日 |
・瀬戸内市から、「錦海塩田跡地活用基本計画提案書(環境計画編)」の提示がありました。 |
2月12日 |
・瀬戸内市は、非公開の「市議会 錦海塩田跡地問題特別委員会」で、民間企業7社による「連合体」が建設を予定しているメガソーラー(大規模太陽光発電所)の出力が、最大230メガワット規模になる見通しであることを説明した。
・平成25年11月着工予定、5年後完成予定。(2月13日付山陽新聞朝刊) |
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