獣害対策ロボット
開発の背景と期待について

国の定める鳥獣保護法の中に、鳥獣保護事業計画という条文があります。
各都道府県は、この計画の策定を義務づけられていますが、野生を相手に計画そのものの評価が難しく、結果として鳥獣被害への対応のほとんどが、狩猟と有害捕獲による「個体数の管理」に終始し、そのことが獣害被害を減らす上での効果に繋がっていないという、すなわち獣害が一向に減らないという現状があります。
現状で獣害対策において、一番効果的といわれているのは、柵の設置です。
聞くところによると、全国で過去に6万Kmの設置が行われ、実際に稼働しているのは(役に立っているのは)、その20%程度、80%は、保守が伴わず結果として役に立っていないそうです。
6万Km・・・東京−岡山間が600Kmですから、膨大な長さ・距離です。
保守・・・結局は下草刈りですが、これを行う手間がとれていないことが、必要な柵の管理につながらず、結果として効果が継続しない大きな要因となっています。
 電気柵:下草が絡めば漏電して電圧低下、こうなると本来の機能はしません。
 一般柵:下草が積みあがれば、柵を飛び越える足場になる
      体が隠せられるようになれば、そこ(柵・ほ場の傍)に定住すらしかねません。
      そうなれば、通勤時間はなしになるわけで、その分被害が増えます。
いくらコストをかけて柵を設置しても、獣害が減らない、ということになってしまいます。
そこで、手間のかかる保守を伴わない、すなわち面や線で対策を行うのではなく、ポイントで対策を行える仕組みを考えました。
本システムは、言わば狩猟者が24時間態勢で、そこに立ち続けているのと同じ状況を作ることを目的にしています。
実際には実現出来ないことを、システムの手を借りて具現化することを目的にしています。


特許出願を終え、試作機を出展しました



スマート農業を目指す先端技術フェアin岡山

2021年11月11日(木)、12日(金)の2日間 
JR岡山駅と通路でつながった岡山コンベンションセンターで開催されました



出展当日に配布したチラシです
印刷コストはほとんど変わらないので、予想された来場者数の2倍以上の枚数を用意しました
残ったものを時々ですが、関係のありそうな方への何かの便に同封しています


本ロボットは、
カメラで得た映像からターゲットを識別し、その動きに合わせて(動きを追って)光、あるいは音など忌避手段でもって、カメラに捉えられている限り、追尾し続けるという装置です
認識した情報は、記録できますし、通信インフラがあれば送ることもできます

対象は、映像があればAIで学習します
カメラは、対象に合わせて選択します(標準品を用意)

忌避手段を稼働させなければ、行動域調査・・・例えばヒグマの監視ポストのような使い方もできます


現試作機から、2パターンの製品化を目指しています

1.頑丈な構造のモデル
  集落を守る・・・昔の城門のイメージ?もちろん相手は野生
  自動車専用道や施設への野生の侵入阻止
  等々、いわば固定化した使い方を意識したモデルで、電源は商用電源とします

2.省電力化を進めた安価なモデル
 ソーラーパネルとバッテリで稼働できる、すなわち移動できる「案山子」イメージで、なるべく安価なモデル
 この場合の運用イメージですが、獣道からの出入り口を意識した場所に設置し、この地に来ると自分が狙われると野生に学習させます
 その場で効果を上げれば、次の同様の場所に移動・・・、これを繰り返します
 当然経験/学習したことのない害獣も現れますから、持ち回り(ローテーション)運用は必要と考えますが、必ずしも同時に多くの常設は必要ないのでは?と考えます(順に追い詰めればいい、という考え方)
 ここを塞げば、あそこに出てくる・・・あそこに、集中的に罠を仕掛けるなど、作戦を立てることで捕獲の効率アップにもつながると考えます
 一発?で、ある範囲を同時に守りたいということになると、同時複数設置の必要にかられることになります
 害獣に学習させる時間を、人間の側がどう考えるか、です 

 
獣害対策ロボット試作機がメインの出展の様子です

会場入口を入って目の前に、2小間使った出展です
M16とサウンド攻撃の実稼働については、今回の出展に間に合わず、超指向性スピーカーによる音の届き具合を体感していただくところまででした

向かって右のディスプレイ画面は野生動物を映した映像で、その映像をカメラで写し、ターゲット処理した様子を左ディスプレイ画面で表示させました
その処理した(認識した)ターゲットに向けて、レーザーポインタを動かす・・・これが写っている白い頭の部分の動きです

 
動物を対象として識別している様子です
左写真は上記左ディスプレイの表示を写したものです
試作機は、そこそこパワーがあるので、この写真のように同時にかなりの数をシカとして認識している様子が分かります
もちろん頭数を数えることもできます(認識した動物種別と数を、時間の範囲で)

識別はAI手法
対策の必要な相手の映像があれば(なるべく多くの映像)、識別相手として学習して対応します



M16を模した電動ガンと屋外用パラメトリックSP
忌避手段について
例えば、相手がサルであれば、もしかしたら銃が自分のほうに向けられただけでも、その時点で逃げるかもしれませ

現在具体的に採用を考えて準備を進めているのは
1.バイオBB弾
2.超指向性音波/パラメトリックSP
  音源は、mp3で色々選択可能
3.レーザー光
などです

本ロボットの基本動作は、
相手を識別して追尾、そしてトリガを引く、です

 
こちらは頑丈モデルに予定している機構です
カメラや忌避手段は、この渋く光輝く筐体に内蔵/取り付けします
電動ガンの衝撃(反動)などものともしません

この筐体は、SUSの削りだしで防爆仕様、船舶での利用にも耐えられる構造を持っています
ただし、非常に重たい・・・
設置には、アンカーを打つような基礎が必要かもです

 見た目も重要!?  
将来的な汎用モデルに向けた
小型モデル・イメージ
             商品化第一号を目指す
大型モデル・イメージ

製品開発は、大型/頑丈モデルを先行しています
こちらが落ち着いたら、軽量/安価な汎用モデルへの取り組みです
それまでには実証実験など、しなくてはいけないことが山とあります
2022年中の製品化を目指しています

本ロボットは、相手や使い方を選びません
対策あるいは対応を必要とする相手(対象)の映像と、その相手が嫌がる忌避手段があらかじめ分かれば、獣害対策ロボットとして稼働します
もちろん固定化したものではなく、相手の選択もできれば、忌避手段を選ぶ(使用しないのも選択のひとつ)ことも可能ですので、特定の相手にだけ対応できるという専用のロボットではありません
対象は、AI学習・・・映像があれば自身で学習します
忌避手段を使用しなければ、調査目的にもうってつけでしょう
獣害対策として、最後まで問題というかテーマとなるのは、忌避手段です
研究者の方とのコラボが必要と考えています

野生動物との共生
私の考える中山間地域における対野生の理想は、この獣害対策ロボットで、ある範囲(エリア)を囲み、殺生をすることなく、結果としてその囲んだ範囲で生存できるだけの頭数に制限した野生の個体管理です(野生は、そこで得られる食糧分しか生存できません)
簡単に言えば、野生と人間の生活圏の線引きを目指したい、です
ある意味、その昔に帰る、とも言えます
この生活圏の線引きという大きなテーマについては、「サル接近警戒システム」の発想以来、ずっと継続して頭の中にあることです
人は自然の中に生かされている・・・自然界/地球上で人間だけが偉いわけではありませんね

開発作業の進行に合わせて、ご紹介できることは順次、こちらに掲載をいたします
本製品に対するご意見、ご希望、お問い合わせなどは、下記シグネクチャにある先までMail ください
_atmark_は半角@1文字に直してください、お手数ですがスパムメール対策の一環です、ご理解を


2022.01 屋外テスト
 まもなくスタート
   手を挙げていただいた先があり、間もなくフィールド(実践の場)で稼働テストのスタートができそうです
まずは、映像取得からスタートし、その後忌避手段を装備し、実証実験を開始です
少々長期戦になるのではないかと想定しています
2022.03 実稼働テスト
 開始
  左下、白い壁の上にカメラ部が見えます
この範囲に加え、もっと右方向にもカメラを振りながら検知・判定する対象を探します
検知して目的の対象と判定すれば、そのものを追います
現地 検知、判定、制御(追尾)・録画処理 + 遠隔録画&制御(調整)
携帯網接続ルーター使用

現時点では、忌避用(追い払い用)器具は取り付けていません
   
2022.03 夜間捕捉成功
タヌキ
実験開始6日後
  実証実験を開始してから1週間、夜間の捕捉に成功しました 
最初の捕捉は、予想どおりタヌキでした
早速、場所をお借りした先に報告しなくては・・・

検知カメラがパンしながら対象を探します
対象を捕捉識別後、その対象が中心に映るように捕捉した相手を追尾します
忌避道具を連携させることを前提としています
目的とした対象ではないと識別されれば、検知カメラはパンを継続します

以下の映像は、対象物を検知し識別した時点でmail添付されてくるスナップです
いわゆる監視ポストであれば、この機能まででOKかと思われます
獣害対策に向けては、対象に対して有効な忌避具を使用して追い払うことになります
夜間捕捉成功2
タヌキ 
実験開始11日後
 
  夜間捕捉成功3
イノシシ 
実験開始12日後
 
映像が多く取得できるほどAI学習し、より精度が向上します
2022.04 サルの捕捉に成功
山を下りる時期と
なりました
 
     
獣道を歩いているところで検知識別できています
検知カメラからは50m以上離れたところを通っています
       
 
  同じ獣害対策でも、農業分野ではなく、自動車道や原発など施設への進入防止策に、というニーズの問い合わせがむしろ多いのが現状です
 
  忌避具を取り付け
ての効果の検証
  まもなくスタートしようと思っています(2022.03末)
相手によって何が効果的か・・・具体的な装置?の選定に取り組んでいます

 他の中山間地域の活性化に向けた取り組み


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