5/22//2007 展覧会案内・感想  
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若冲展 京都・相国寺承天閣美術館

京都・相国寺承天閣美術館で、あの!若冲が描いた動植綵絵、釈迦三尊像が一同に並ぶ展覧会が開かれています。6月3日まで。

近年とみに人気が出た感のある若冲。学生時代から好きな作家です。絹に描くようになってからはその発色といった技術面、モチーフの扱いなど、江戸の気分といった意味でも引かれました。東京時代、宮内庁三の丸尚蔵館で展示された「動植綵絵」を見たり、金閣で見たり、他の美術館企画展で並ぶ若冲作品にも食い入るように見ましたが、今回は、あの!!「動植綵絵」が一度に全部(30点)、加えて釈迦三尊蔵も一緒にこのためにあつらえられた展示空間で見ることが出来る機会です。120年ぶりに一同に介するとは!やはり、見に行かねばなりません。

というわけで、土曜日、混んでいることは想像できましたが行ってきました。

相国寺に並ぶ人、人早朝5時起き、6時過ぎに岡山の山から出発、車、新幹線、相国寺に着いたのは19日9時30分頃。すでに!!結構な人が並んでいます。開館前に団体が先に入ったように見えたりして、焦りましたが、程なく、既定の開館時間を前倒しして開館。前売り券を持っている方々が先に進み、焦りました。入っても頭越しにしか見えないかも・・・・。
■ 相国寺に並ぶ人、人
早朝5時起き、6時過ぎに岡山の山から出発、車、新幹線、相国寺に着いたのは19日9時30分頃。すでに!!結構な人が並んでいます。
開館前に団体が先に入ったように見えたりして、焦りましたが、程なく、既定の開館時間を前倒しして開館。前売り券を持っている方々が先に進み、焦りました。入っても頭越しにしか見えないかも・・・・。
 

■ まず、ネットで事前情報の収集。すでにこうしたイベントを盛り上げる有効な告知方法として定着した感のあるネットやブログでの口コミを重視した?プレ公開もあったようで、かなりの数がヒットしました。

展示されている絵の紹介他いろいろとありましたが、そんな中、<展示会場は一方通行であること>を紹介してくれているページがあり、これこそがポイントとなりました。潔く?第一室を捨てる気になれば、第二室 「釈迦三尊像」「動植綵絵」をじっくりと見ることが出来る可能性がある!!ということに気づかせてくれたわけです。

京都駅からは、地下鉄烏丸線で今出川駅まで、出口は1番か3番、このあたりも知っていると動きがスムーズですよ。


伊藤 若冲展 立派なカタログ。裏彩色の効果などの話し、資料もあり貴重です。昔から、絹本作品の時には裏彩色をしているのですが、そのおりの黄土の使い方、もしやと思っていたことが正しかったことを知ることが出来ただけでも収穫でした。
■ 伊藤 若冲展 立派なカタログ。
裏彩色の効果などの話し、資料もあり貴重です。

昔から、絹本作品の時には裏彩色をしているのですが、そのおりの黄土の使い方、もしやと思っていたことが正しかったことを知ることが出来ただけでも収穫でした。
 

■ お寺側も混雑対応としてか、早めに開館してくれました。若冲による水墨画、「葡萄図襖絵」など、第一室は潔く眺める程度にして、人混みをぬって先に進みます。筆の紙へのあたりぐあい、階調、墨色など、水墨作品の柔らかさを頭にたたき込みながらも絵の全体像はカタログで!と割り切りました。

第二室にたどり着くと、そこはまだ人影もまばら!!。ガラスケースに顔を近づけじっくりと一点一点見ることが出来ました。一回りする頃には人垣がほとんど全ての作品の前に出来・・・・・・。


感想は、前々から思っていたことながら、
あそこまで「描ききることの出来る視線」の存在の凄さです。それは、モデルとしての対象を見るときもさることながら、絵自体を描いている時も含めての話しです。

今後「動植綵絵」が全て一同に並ぶことはなかなか期待できることではないと思います。もし可能なら!今回ご覧になることをお勧めする展覧会です。
 

 


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