2/27//2008 展覧会案内・感想  
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岡山県立美術館 表装の美展

岡山県立美術館で「名品とともに楽しむ 表装の美」展が行われています。
平成20年2月26日(火)〜3月23日(日)
開館時間 9:00〜17:00
2月29日(金曜日)は午後7時まで(入館は16:30まで)

昨年の徳島県立近代美術館企画、「日本画-和紙の魅力を探る」展では、和紙という素材を切り口にして、「伝統」と呼ばれている何かの存在を、もしくはこの国の絵画とはどんな姿だったのかをみなおしてみようという試みでした。岡山県立美術館の今展ではその切り口を「表装」という仕立て、保存の技術を中心にして行っているようにも感じられます。
多様化し、複雑になってしまった事柄を分解可能な単純な要素にして、もう一度見なおす試み。そうすることによって見えてくる何かの存在。
 

展覧会カタログ表紙数々の名品の紹介はもちろんのこと、実際の表具の作業風景、書画の形式解説、紙素材、表装の裂の紹介などなど、伝統とはと考えるときの手がかりが見えてくるようにも思います。
■ 展覧会カタログ表紙
数々の名品の紹介はもちろんのこと、実際の表具の作業風景、書画の形式解説、紙素材、表装の裂の紹介などなど、伝統とはと考えるときの手がかりが見えてくるようにも思います。
 

■ 会場では、軸首の様々な形や材料の違い、裂の様々、和紙素材、表装の道具、絵の具の塗り刷毛など道具類もたっぷりと並んでいます。二重箱になった軸の箱紹介もあったり、また、保存修復の過程が見えてくるような展示もあります。

中でも和紙素材紹介のコーナーでは、様々な種類の和紙に実際にさわってみることが出来る展示が行われています。


名品と呼ばれる作品の鑑賞はもちろんのこととして、表具の様々、また展示された素材の様々に触れることでこの国の文化、洗練の凄さ、楽しむ力、鑑賞力!も見えてきます。

コラボレーションとは今風な言葉ですが、絵描きのみならず、紙などの素材の作成者、筆、刷毛など道具の作成者、表装を行う方、そして飾り楽しむ方、鑑賞者・・・・全てが連携する、高度な世界がかってあったこと、またそれを守り続けていく保存修復の技術の存在。表装が、意匠のおもしろさを越えて、長い年月を越えて絵画を伝えていくためにあらかじめ想定されている作業であることなど、出会いとなる展覧会にもなることでしょう。

カタログも絵を見せるだけではない工夫がされています。

誇れる「日本」と出会いに行ってみませんか?


なお、今展覧会は、岡山県立美術館の開館20周年特別企画展だそうです。

 


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