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3/14//2013  ○Web吉備悠久

津山城址(鶴山公園) 津山市

■ 2001年(平成13年)3月25日(日曜日)山陽新聞掲載の吉備悠久は、津山市にある津山城址を訪ねる企画でした。
 
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 吉備高原都市から津山市へは、まず国道484号線から国道429号線に入り、北上します。途中、旭川湖に流れ込む豊岡川にそって続く細く曲がりくねった崖沿いの道は、いつも神経を使います。対向車が来ないで欲しいと祈る様な気持ちで運転するのです。

 旧旭町「三休公園民話村」(現在の久米郡美咲町)の下を抜け、「まきばの館」への看板を見ながらさらに北東に向かって車を走らせると、トンネルがちょうど境目、旧久米町、現在では津山市に入ります。

 最後は、岡山市と津山市、県南と県北を結ぶ東の動脈、国道53号線を通って津山市街地へと入ります。

 鉄道と並走して川沿いに走る道路、銘木を扱う材木屋、自動車ディーラー、川をまたぐ大きな橋が増え、道路も取材時に比べ増えました。

 映画「寅さん」にも登場した津山駅、続くアーケード街。昔々、ディーゼル機関車で津山駅に降り立ち、ふらふらとしたあたりも車の窓から見ただけで変化がわかります。ちょっと寂しい変化です。

 橋を渡って直進すれば鶴山公園はそこにあります。町の何処からも見える石垣、そしてサクラの季節、天空に広がるピンク色の塊。取材当時無かった櫓の復元が行われ、風景が変わりました。

 メインの絵は、石の階段に覆いかかるピンク色のトンネル。満開の桜とともに城の一部ということを意識させる構図として描きました。
 

 
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カットの一枚として全体像を見上げる様に描いてみました。城としての大きさ、桜のみならず、いろいろな植栽の姿、彩りを感じる姿です。

 
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もう一枚のカットは、散策中に見つけた小景です。

古びた石垣の脇に、主木が枯れたのでしょうか、中心を失った桜の脇から新しい芽、枝が元気よく伸びている姿に惹かれました。
 

 
 


ここで紹介している画像は、作家・紀田順一郎さんとの共著『吉備悠久』(山陽新聞社刊、2006)に収録されたものです。
紀田順一郎さんの「津山城址」は、以下リンクよりどうぞ。
http://plus.harenet.ne.jp/~kida/topcontents/news/2013/031401/index.html